全国高校総体が史上初の中止に
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、高校生のスポーツの祭典・インターハイ=全国高校総体の史上初の中止が決まりました。
インターハイ中止の決定は、全国高等学校体育連盟が4月26日に臨時理事会で決定し、明らかにしたものです。今年のインターハイは、東京五輪の開催を前提に、北関東を中心としながらも全国合わせて21府県で30競技が行われる「分散開催」の予定でした。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、競技中以外でも移動や宿泊の際に感染リスクがあること、休校が続き十分な練習時間を確保することが困難なことなどから、中止を判断したとしています。
1963年から始まったインターハイの中止は史上初めてです。
一方で、臨時理事会後に全国高等学校体育連盟の岡田正治会長はウェブ会見で「今後、安全に部活動が実施できる状況となった場合には、各県体育連盟で、最終学年生徒の部活動の成果の発表の場や、大会の設定をご検討・ご配慮お願いします。」と発表しました。
全国高体連はインターハイを中止としましたが、各県の高体連に対し、新型コロナの状況次第で「最後の大会」になる3年生のために、県大会などを開催することを要望した形になります。
これを受け、鹿児島県高等学校体育連盟の石田尾行徳会長に話を聞きました。
「県大会の開催に関しての判断は『3密』を避けられるか?が一つのポイントです。例えば、室内競技に関しては、夏の時期の大会でもあるので熱中症対策などから空調を使うことになります。その場合に「密」にしなければならない場面があります。また県内では離島の選手も多く、移動・宿泊の際にリスクがあることなども判断の基準となります。」
鹿児島県高体連では、染拡大防止を大前提に高校生アスリートの安全を第一に考え、県大会の開催可否や3年生向けの舞台の設定などを4月30日に判断をすることを明らかにしました。
学校の休校も続き、部活動再開の目処も立たない中、高校生アスリートは不安な日々を送っています。