薩摩の教え

郷中教育33

今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介しています。

引き続き6・7才から10才までの「小稚児こちご」の朝の日課です。
先生のお宅で「書」を習ったり、本を読んだ後、うちに戻り朝食を摂ると、すぐさま小稚児たちは、決められた場所に集まりました。

 

集合した小稚児の中の誰かが「今日は、いくさの真似をしよう。」と言うと、それに従い午前10時くらいまで「いくさの真似」をして過ごします。
この時に行われる運動は、先程の「いくさの真似」の他「走りくらべ・馬追い・飛びくらべ・綱飛び・魚釣り・大将取たいしょうとり・さお飛び」などなど。

そんな運動を例えば、高見馬場郷中たかみばばごじゅうでは、上町の諏訪神社境内で行っていたと言いますから、10才以下の小稚児が、高見馬場から清水町まで、毎日往復するのは大変なことだったことでしょう。これも「山坂達者」の一つだったのかもしれませんね。

 

さて、午前10時頃になると小稚児たちは、それまでの運動をやめ、長稚児おせちごのいるところへ向かうのですが、この時、高見馬場郷中では、一人ずつバラバラではなく、必ず二列になって向かうと言う決まりがありました。
他の郷中でも、我が家で朝食を摂った後、午前10時を知らせる鐘を待って、小稚児・長稚児ともに誘い合って集合。
そこで2時間ほど過ごし、勉強が終わると、一同 席を立って我が家へ戻り昼食をとり、午後の訓練に備えたと伝えられます。

 

では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日めにっごわんそ!

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