いろは歌

いろは歌「ろ」(2番目の歌)

きょうは、いろは歌の「ろ」をご紹介します。

の上も 埴生はにゅうの小屋も 住む人の 心にこそは たかいやしき

の上も」の「」とは、高い建物を指します。次の「埴生はにゅうの小屋」とは、土の上にムシロを敷いて寝なければならない程の粗末な家や、草葺くさぶきの小さな小屋を意味します。

さて、歌のおおよその意味ですが、

立派な邸宅に住んでいようと、どんなにミスボラシイ小屋に住んでいようと、その家の資産価値によって、人間のとおとさ・貴賤きせんを決めてはいけない。
つまり、その人の地位が自分より下であろうとも、また、どんなに貧しい生活くらしをしていても、その人の心が立派であれば、その人を尊ぶべきである。人に上下はないが、心には豊かな思想と、貧しい・いやしい心がある。従って私達は、心の修養しゅうようを続けることが大切なのだ

と説いているのが、いろは歌の「ろ」なのです。


日新公じっしんこうが日置の伊作いざく呱々ここの声を上げた明応めいおう時代は、戦国時代と呼ばれ、北条 早雲ほうじょう そううん・織田信長が獅子奮迅の活躍。全国的に騒がしい時代で、その流れは私たちの薩摩でも同じでした。

その様な世の中の慌ただしさに耐え、運命を切り開く立派な武将に育って欲しいと、母の常磐ときわは、日新斉をお寺に預けます。
母親の意に反し、日新斉は、ヤンチャを繰り返し、思い余った頼増らいぞう和尚は、日新斉を何度も柱に縛りつける厳しい処罰を行うなど、思い切った手段を採ったようです。

以前もお話しましたが、日新斉が縛り付けられた柱は、日新柱じっしんばしらと呼ばれ、実物は焼失してしまいましたが、再建されたものが日置市立伊作小学校に残されているそうです。

の上も 埴生はにゅうの小屋も 住む人の 心にこそは たかいやしき

この歌、あなたの明日のお役に立てれば幸いです。
それでは、また明日。毎日めにっごわんそ!

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