夕暮れ時のグランプラス
ベルギーの首都、ブリュッセルを旅したときの忘れられない空の景色をお話しさせていただければと思いま す。
訪れたのは 3 年ほど前の、ちょうど今と同じくらいの秋が近づいている頃でした。 ベルギーと日本の時差はおおよそ 7 時間。
到着した頃、昼下がりのベルギーには気持ちの良い青空が広がっていました。
時差で眠りたい気持ちがありながらも、広がるヨーロッパの街並みに気分が高揚し、到着してそのまま街に 繰り出しました。
辿り着いたのは石畳に精巧なゴシック建築やが建ち並ぶ世界遺産『グランプラス』。 フランスの詩人、ヴィクトール・ユゴーが「世界で最も美しい広場」と称賛したことでも知られています。
空が舞台のスクリーンの裏側のような役目を果たし、日が落ちていくにつれてゴシック建築の輪郭が段々と 影のようにはっきりと強調されていく姿は、目を離さずにずっと見ていたくなる程の美しさでした。 (実際現地時間の 16 時頃に広場に着いてから、テラス席で食事を楽しんだり、石畳に座って景色を楽しんだ りと日が暮れた後まで 6 ~ 7 時間ほど滞在したでしょうか、、) 空が暗くなり、陽が落ちると今度はグランプラスに光が灯ります。
光が石畳をキラキラと照らし、グランプラス全体が夜空に浮かび上がる大きなシャンデリアのようにも見え ました。
時刻に合わせて変化していく空と、光と影が織りなす世界遺産のお話が出来ればと思います。