SDGsで世界から注目される町 鹿児島県大崎町
大崎町は鹿児島の東南部に位置する人口12,831 人、世帯数6,720 世帯で農業が主幹産業の町です。シラスウナギ漁の産地で、町村別のふるさと納税で日本一に輝いた実績もあります。そんな大崎町は今、リサイクルで世界中から注目を集めています。
2021 年のプロジェクト演習のテーマ
「SDGs」に取り組むにあたり、その世界中から注目されている鹿児島県大崎町 企画調整課 課長中野 伸一様に事前のオンライン講義をしていただくことからスタートしました。
オンライン講義を受けた上で、大崎町へは各グループの活動とは別にプロジェクトチームを組み、実際に現地へ視察、取材をし、世界から注目されるまちを体感してきました。
まずはじめに訪れたのが、生ごみや草木が分別回収されて、資源ごみ(有機物)のリサイクル(堆肥化)を行う「大崎有機工場」。
生ごみと草木でできた堆肥を作る過程では、生ごみの発酵過程で発生する汚水も使って地元の農家や家庭菜園をする人などに使ってもらえる肥料を半年かけて作り上げていました。
堆肥を作る上で必要な微生物は生ごみからの栄養をとり、食べることで分解していました。人がごみとして捨てるものはほかの生き物からしたらまだ使えるもので生ごみも普通の燃えるごみとわけ、水分をなくすことで次のものに生まれ変われるため本来ごみになるものは意外と少ないのではないかと感じました。
続いて訪れたのが、埋立処分場。
本来、2004 年まで使用予定であった埋立処分場の延命化のため、リサイクルに取り組み始めたのがすべての始まりでした。
当時は生ごみやプラスチックなどごみが分別されていなかった為、カラスやハエが大量発生していたそうです。しかし、今ではごみの分別が徹底され、おむつやガラスといったリサイクルされないごみのみが運ばれてきます。
実際に訪れてみるとカラスやハエ、匂いも全く気になりませんでした。分別をしっかり行うということは埋立処分の延命化に強く結びつくのだと現地に行き実感しました。
最後に大崎町リサイクルセンターへ伺いました。
リサイクルセンターでは、自治会のごみステーションで収集された27 品目のうち生ごみと草木を除くゴミをさらに分類しています。使われなくなった発泡スチロールからCD ケースを作る前作業を行い、色がついている瓶は、道路の路盤材として再利用するなどごみが出ない社会、商品づくりを目指しています。
実際にリサイクルセンターを訪れてしっかりごみを分別して捨てるだけでなく綺麗に洗った状態で捨てないといけないなと実感しました。またごみが増えないよう出来るだけマイバッグを持つ習慣をつけるなど身近なことから初めていきたいと思いました。
実際に大崎町へ伺ってみて、SDGs という大きなテーマですが、すべての解決は、自分たちの生活に密着したとても身近なところからスタートするということを実感しました。
どこか他人事のようにSDGs を考えていましたが、改めて3 人それぞれ、自分自身の行動を見直すきっかけになる取材でした。大崎町のみなさん、本当にありがとうございました。