薩摩の教え

西郷南洲遺訓 第26条「自分だけを愛してはならない」

今日は、「西郷南洲遺訓」第26条「自分だけを愛してはならない」という教えをご紹介します。


自分を愛すること、すなわち「自分さえよければよい」というような心構えは、
最もよくないことである。

修行のできないのも、事業の成功しないのも、過ちを改めることができないのも、
自分の功績を誇り、驕り高ぶるのも、すべて自分を愛することから生ずることだ。

決して、自分だけを愛するようなことはしてはならない。


自分を愛すること、自己愛は人間としては普通のことかもしれません。

ここでは自分に執着し、自分本位に物事を捉えるという意味で、自分を愛すると言っています。
弱い自分に負けて、楽をする、努力しない、反省しない、威張る、そういう人間にはなってはいけないと西郷さんは説いています。

「自分だけよければ、他人はどうでもよい」という考えが広まれば、どんどん世の中は悪くなってしまいます。自分にとらわれず、執着を捨てることは難しいですが、それを心がけることが大事だと協調しています。

自分に向き合い、自分に負けない気持ちを持つことも大事ですが、自分を支えてくれる人のことも思って行動すれば、それが良い原動力となり、力を引き出してくれるかもしれませんね。

今週も西郷さんの遺訓をご紹介していますが、今日まで西郷南洲顕彰館で、特別展「-庄内藩に愛された西郷南洲翁- 庄内藩との交流と里帰り展」を開催中です。
幕府崩壊前後の庄内藩と薩摩藩の交流の歴史を中心に、また、庄内藩が所有する西郷関係の資料を里帰り展として紹介しています。今日が最終日です。お時間ありましたら、ぜひこちらも足を運んでみてください。

 

今日は第26条「自分だけを愛してはならない」という教えをご紹介しました。
西郷南洲遺訓、明日は第27条をお送りします。

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