「総合芸術家イサム・ノグチの作品と人生」
毎週金曜日は、県外のお出かけ情報。
大分県立美術館で開催中の
「20世紀の総合芸術家イサム・ノグチ~彫刻から身体・庭へ~」の紹介。
お話は学芸員の木藤野絵さん。
イサム・ノグチは、日本人の父とアメリカ人の母の間に1904年、ロサンゼルスで生まれた。
20代から彫刻を学び制作を始める。
彫刻にとどまらず、ダンスの舞台デザイン、
建築家とのコラボレーション、家具や照明器具のデザインなど、才能は多岐にわたる。
今回の展覧会は、ニューヨークの「イサム・ノグチ庭園美術館」と
香川県高松市にある「イサム・ノグチ美術館」から集められた作品、
約80点展示される。日本未公開のものもある。
(写真提供:大分県立美術館 いずれも)
第1章は「身体との対話」。
ノグチの芸術のきっかけである「身体」の形、流れ、そして動きをどのように捉え作品にしていくか
試行錯誤していた頃の表現を紹介している。
第2章は「日本との再会」。
自分のルーツである日本を訪れ、作品の素材となる石を探す。
陶芸の大家、北大路魯山人と出会い、住居兼アトリエを提供してもらう。
また、女優・李香蘭(山口 淑子・政治家としても活躍)と結婚する。
この頃の彫刻作品は日本の素材を使い、朗らかで可愛らしい造詣が特徴である。
第3章は「空間の彫刻~庭へ」。
地形の在り方や建築物の存在を意識した、空間づくりに取り組んだ。
オリジナルの遊具なども生み出した。
第4章は「自然の交感~石の彫刻」。
70代、80代と歳を重ねるごとにエネルギッシュに制作に取り組む。
主役の素材は、硬く、重い“石”であった。
世界各国の石が、晩年のイサム・ノグチによって生命を吹き込まれた。
展覧会では、作品とともにイサム・ノグチの人生も知ることができる。
1月21日(日)まで。
開館時間:10時~19時、金曜・土曜10時~20時。休館日なし。
入場料:一般1000円、高校・大学生:500円、中学生以下:無料
問い合わせ:097-533-4500(大分県立美術館)
12月22日11時40分放送「たんぽぽ倶楽部」 たんぽぽお出かけ隊より)