ととナビvol.169 スジアラとコクハンアラ
今日ご紹介するのは・・・ スジアラ という魚。
ハタの仲間を鹿児島では「あら」、と呼ぶんですが、標準和名にそのまま「あら」が入った魚です。
どちらかというと南の海に多いハタで、奄美や沖縄でよく獲れますが、鹿児島県本土でも獲れるので、鹿児島市の魚類市場にもよく水揚げされています。全長80㎝くらいになる大型のハタで、鮮やかな赤い体に小さな水色の斑点が散らばっています。でも色彩の個体変異がある魚で、特に浅い場所には濃い緑色の体をしたものもいます。
🙇🏻:「奄美ではハタの仲間を「ねばり」と呼んでいるので「○○ねばり」と呼ばれるハタが多いんですが、スジアラは「はーじん」と呼ばれています。こういうハタはどこか特別なハタなんですね。ちなみに「はー」は「赤」という意味で、沖縄ではスジアラは「あかじん」です。」
ハタの仲間は基本的に値段の高い高級魚ですが、スジアラはクエやマハタとともに高級魚の中の高級魚として特別扱いされている魚なんだそう。いわば「南のハタの王様」。
以前ご紹介したハマダイ(クリスマスにピッタリな「ちびき」と呼ばれる長い尾びれがステキなきれいな魚)、それと「まくぶ」と呼ばれるシロクラベラ、そしてこのスジアラが奄美の3大高級魚なんですよ。
🙇🏻:「私もスジアラはこれまでに2、3回しか食べたことがないんですが、さすがにおいしい魚ですよ。お刺身は、少しくせがあるように感じるんですが、好きな人にはたまらないですね。酢飯にもよく合うのでにぎり寿司がまたいいんですよ。これはもう絶品です。」
これがスジアラのお刺身👇🏼
そして、お寿司👇🏼
🙇🏻:「鹿児島では、回転寿司のめっけもんに行けば食べられるかもしれません。ただし、ハタは何でも「あら」という名前になっているかもしれませんので、「今日のあらは何という和名のハタですか」と聞けばいいですよ。」
脂ののった魚なので、煮付けもおいしいに決まってます!食感も甘味も抜群👇🏼。
じゅる~ お、おいしそう・・・
🙇🏻:「ところでこの写真を見てください。スジアラのようだけど、なんか違いますよね。
これはコクハンアラという別種です。スジアラにとても良く似ていますが、胸びれの色が濃いです。あと、体に散らばっている斑点の数が少ないでしょう?」
コクハンアラもハタ科スジアラ属の魚ですが、スジアラよりも一回り大きく、全長1mくらいになります。
スジアラほどメジャーではないですが、これもおいしい魚。食べ方は、スジアラと同様、何でもOKです。
食欲の秋です。たまにはこんな高級魚を
「だれか食べさせて~!!」