【放送日】2017年11月20日
ショートストーリー(夫と妻の会話から)
夫:これは納得できないなぁ!!
妻:怖い顔して、どうしたの?
夫:先月、俺の妹の旦那が亡くなったでしょ?
妻:うん
夫:それでさっき妹から連絡があって、遺言書が出てきたんだって
妻:そうなんだ
夫:そこになんて書いてあったと思う?
妻:なんて書いてあったの?
夫:『遺産はすべて息子に相続させる』と書いてあったらしい
妻:え?じゃあ妹さんは何ももらえないの? ひどいね!
夫:妹は若くで嫁いで、苦労の連続で、50年も添い遂げたんだよ・・・
それなのに、これはあんまりだ!!
【平松弁護士の解説】
もしも納得できない遺言書がのこされていた場合、「遺留分」があることを覚えておいてください。遺留分とは民法で定められている一定の相続人が最低限相続できる財産のことで、遺言書の内容に関わらず受け取ることができます。ちなみに遺留分は兄弟姉妹以外の相続人に認められています。
遺留分は自動的に認められるものではないため、「遺留分減殺(げんさい)請求権」という権利を行使しなければ財産を取得できません。この権利は、相続の開始と自分の遺留分が侵害されていることを知った日から1年、それを知らなくても相続開始の日から10年を過ぎると、時効で消滅するので注意してください。