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東日本大震災から13年 能登半島地震に見る鹿児島市の土砂災害リスク「がけ崩れや地滑り起こりうる」「土地が持つ危険性 認識を」

東日本大震災から今月11日で13年、地震への備えについてお伝えしている特集です。

元日に起きた能登半島地震では建物倒壊だけでなく、大規模な土砂災害でも犠牲者や道路の寸断などが出て、被害が拡大しました。
大雨のときに比べ、事前の情報なしにいきなり襲う地震による土砂災害のリスクは、鹿児島市も含む都市部でも決して他人ごとではないと、専門家は警鐘を鳴らします。

ことし1月1日に発生した能登半島地震です。最大震度7の揺れで226人が犠牲になりました。

東日本大震災から13年。世界で起きる地震の1割が集中するこの国で、地震災害からは決して逃れられないということを、改めて私たちに突きつけました。

最悪の被害となった石川県輪島市。大規模な土砂崩れに見舞われた市ノ瀬町地区です。山が崩壊して土石流が1キロ流れ下り、集落を襲いました。

鹿児島から応援部隊として1月に現地入りし、ドローンで調査をした国の川内川河川事務所の米元博之専門官です。周辺では、行方不明者3人の捜索も続いていました。

(川内川河川事務所・米元博之専門官)「行方不明者がいるということで、救助活動していた。1キロ以上、土石流のような感じで発生していて、下流にあった家が押し流されている。(土砂災害が)狭い範囲で何か所も、しかもそれが大規模にというのは、衝撃というか、ここまで崩れるのかと」

土砂崩れで道路の寸断・集落の孤立も相次いだ能登半島地震。内陸直下地震としてのエネルギーは目を見張るものでした。

モーメントマグニチュードは7.5。その規模は、直接死5500人余りの阪神・淡路大震災の9倍。さらに、これまで内陸最大とされた明治時代7200人余りが犠牲になった濃尾地震をも上回り、直下型地震として観測史上最悪となりました。

去年100年の節目を迎えた関東大震災研究の第一人者で、国の首都直下地震検討会の委員も務めた専門家は…

(名古屋大学(地震学)・武村雅之特任教授)「地震モーメントを見ると、濃尾地震と変わらないか、大きいぐらいの地震。日本の内陸で起こったいままでの記録にある地震で一番大きな規模の地震だった。非常に驚いた」

国土交通省によりますと、能登半島地震での土砂災害は439件で、熊本地震(190件)の2倍以上となりました。

過疎地ではなく、都市部ならさらに犠牲者が増えたのではないか?耐震化が進んだとしても、直下で大きな揺れに見舞われたとき、崖の近くや山の尾根まで造成されつくしたまちは、耐えられるのか…

(名古屋大学(地震学)・武村雅之特任教授)「特に土砂災害の面から考えると、非常に危険なところに住んでいるとしか言いようがない(状況が全国にある)」

「土地利用の観点からある程度の規制をかけなければいけないのではないか。そこの土地が持っている危険性を、住む人が少し認識するだけでも、ずいぶん変わるのではないか」

地震による土砂災害などのリスクは、平地が少なく、山や丘を造成し埋め立て地を広げ、この100年で人口が3倍に拡大した鹿児島市でも他人ごとではありません。

地震学が専門の鹿児島大学・小林励司准教授は…

(鹿児島大学(地震学)・小林励司准教授)「いわゆるシラス台地。1914年の桜島大正噴火に伴う地震でも、がけ崩れや地滑りなどがあった。」

「同じようなことが今後も起こると予想はしている。雨のときの災害などは避難指示があらかじめ出ると思う。
ところが、地震に関しては急に来るので、避難指示が出て逃げるということができない。(地震で)土砂災害が起こるかもしれないということは、住民はよく考えておいたほうが良い」

110年前の桜島大正噴火の際、M7.1の地震で鹿児島市では土砂崩れが起き、9人が犠牲になりました。

現在、県が想定する鹿児島湾直下地震による死者の想定は270人。しかし、この数字はあくまでも想定と、小林准教授はくぎを刺します。

(鹿児島大学(地震学)・小林励司准教授)「被害を想定するときには、どうしても比較的ありうるだろうというというようなところを選択していくので、そういった限界は被害想定はある。いつ(想定を超える被害が)いつあってもおかしくないと思って、備えておくことが必要」

大都市に人口が集中するこの国のありように警鐘を鳴らし続けてきた名古屋大学の武村特任教授は、内陸未曽有の能登半島地震を受け、いまこそ都市部と過疎地の今後を国民すべてが考えるべきと訴えます。

(名古屋大学(地震学)・武村雅之特任教授)「阪神・淡路大震災で防災の環境は変わった。」

「議論が活発だった。(能登半島地震は)もっと大きな地震なのに、ほとんどそういう議論がない。」「都会はあまり人が住まないほうがいいようなところに無理やり人を住ませて、それで地方はいくらでも住む場所があるのに結局過疎化していって、非常にアンバランスな極限まで来ている。そこはみんなが考えなければいけない大きな問題」

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