アロマセラピストでボイスヒーラーの稲葉亜矢子さんです。
アロマテラピストというのは、花や草などの植物から抽出される天然の芳香成分であるエッセンシャルオイルを使って、疲労やストレスを取り除くもの。ハンドマッサージなどの方法でトリートメントを施す仕事をしている人のことをいう。
稲葉さんは東京の出身。東京で会社勤務をしていたが、仕事や都会生活でのストレスが溜まって、人間が本来持っている様々な感覚が失われてしまっていたんじゃないかと感じた。そのときに友人の勧めでアロマの香りを変えたところ、
次の日の朝に忘れかけていた意識や感覚、人間らしさみたいなものが戻ったように感じられたという。
アロマオイルというのは、ストレスを取り除いたり、免疫力を高めたり、精神のバランスを整えたりするような効果が期待されているという。
自分だけではなくて、同じように悩んでいる人のためにもなると、アロマセラピストの資格を取った。
屋久島には2017年に移住して、麦生集落で「アロマサンドリー」という拠点をつくって活動している。
稲葉さんはもう1つ、ボイスヒーラーの資格も持つ。これは、自然の中に身を委ねて、大地を感じながら、それを体に響かせながら声を出すというワークショップのこと。島内外の客を対象に開催していて、これまでに400人以上の人たちが参加し、屋久島の自然の中で歌っている。
このワークショップを始める前に稲葉さんは、アメリカのアリゾナ州のセドナ、いわゆるパワースポットと言われる場所で、ネイティブアメリカンの叩くドラムに合わせて声を出すというツアーに参加した。この経験が現在の活動に大きな影響を与えている。
稲葉さんのセッションが始まると、はじめは小さな声を出していた人たちが、次第に内側から湧き出るような、自分の中から出てくるような大きな声に変わってくるという。
稲葉さん自身も体は、スリム。華奢な体形。でもひとたび、稲葉さんが声を出したら、本当にどこから声が出てくるんだろうというくらいとても大きく、周りの空気が振動するかのよう。迫力のある声に驚く。
20年以上前から何度も屋久島を訪れるリピーターだった彼女が、今はそのリピーターを受け入れる側になった。
稲葉さんと会うと、自分の中にこんなものが眠っていたんだということを感じられるかもしれない。
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