薩摩の教え

郷中教育1

今週から「郷中教育ごじゅうきょういく」について皆さんとご一緒に考えてみたいと思います。

特に若い方々の中には「郷中教育」って何?と、疑問をお持ちの方がいらっしゃると思います。

郷中教育を一言でお伝えすると、かつての「サツマの青少年教育」なのです。
教育という言葉が使用されていますので、かつての「寺子屋」を想像されるかも知れません。

「寺子屋」とは、江戸時代、庶民の子供の教育機関で、お坊さん、神官しんかん、お医者さんが先生となり、子供達に読み書きそろばんを教えるモノ」で、明治以後、義務教育の普及によって姿を消してしまいました。

その庶民の子弟、即ち、年少者に対する教育機関「寺子屋」に対し、サツマの郷中教育は、あくまでもお侍さんの年少者に限定されていました。
寺子屋と根本的に違うのは、読み・書きを教えるだけでなく「しつけ」も厳しかったこと。
それも人の上に立てるような人間を育成する機関でしたので、たいそう厳しく、例えば六月燈にも両親と一緒でなければ参詣さんけいできませんでした。

また、街中まちなかでいとこの女性と出会っても「口すら利くことが出来ない」有様でした。
寺子屋は、明治時代には消滅しましたが、郷中教育は現在でもその名残を見つけることが出来るようです。

それでは、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。
また明日。毎日めにっごわんそ!

加世田郷土資料館前のページ

郷中教育2次のページ

関連記事

  1. 夏休みこども企画

    夏休みこども企画「三州親善かるた取り大会」⑧

    先週から2週にわたって「三州親善 日新公いろは歌かるた取り大会」に参加…

  2. 薩摩の教え

    水野さんにとって、西郷とは~水野貞吉さんのお話③

    山形の地で西郷さんの教えを今も伝え続けていて下さる庄内南洲会の理事長・…

  3. 薩摩の教え

    西郷南洲遺訓 第34条「戦争や有事の時以外には、策略を用いてはならない」

    9月の半ばからお送りしている「西郷南洲遺訓」。追加の2条まで含めて43…

  4. 薩摩の教え

    郷中教育の歴史~島津義秀さんのお話①

    明治維新から150年の今年、維新の力を生んだ「薩摩の教え」を改めて皆さ…

  5. 薩摩の教え

    郷中教育25

    今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介しています。先週か…

  6. 夏休みこども企画

    夏休みこども企画「夏休み親子歴史教室」①

    夏休みこども企画、今週は鹿児島市の西郷南洲顕彰館で行われた「夏休み親子…

PAGE TOP