薩摩の教え

郷中教育2

今週から、かつての薩摩の青少年の教育機関「郷中教育ごじゅうきょういく」についてお伝えしています。

郷中という文字は、故郷の「きょう」で「ご」、そして、真ん中の「なか」で「じゅう」と書きます。西郷隆盛の郷の字と同じです。

さて、こんなことわざがありますねぇ。
『郷にっては、郷に従え。』

「その土地に住もうと思うならば、そこの風習や習慣に従うのが生きてゆくすべである」と言う意味です。

少し難しくなりますが、「古代国家の基本法 律令制りつりょうせいによると、地方行政区画の一番下、最下位の単位での区画、つまり「むらさと」のことを「郷」と読んでいました。
郷中ごじゅう」の「じゅう」は、ナカを意味しますので、郷中とは「村か里の中」のことです。

郷中教育とは、村か里に設けられた教育機関のことです。
ただし、サツマの場合、教育機関といっても「寺子屋」とは全く違っています。

寺子屋は、庶民の子弟 即ち 年少者を集め、読み・書きなどを教える施設です。

一方、郷中教育は、士族しぞく=お侍さんの年少者の男の子だけを集め、読み・書きだけでなく、精神や肉体を育てる機関です。

それでは、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。
また明日。毎日めにっごわんそ!

郷中教育1前のページ

郷中教育3次のページ

関連記事

  1. 薩摩の教え

    郷中教育22

    今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介しています。&nb…

  2. 夏休みこども企画

    夏休みこども企画「夏休み親子歴史教室」⑤

    夏休みこども企画、今週も「西郷南洲顕彰館」で行われた「夏休み親子歴史教…

  3. いろは歌

    いろは歌「れ」(17番目の歌)

    今日は、いろは歌の17番目の「れ」の歌をご紹介します。礼するは 人に…

  4. いろは歌

    いろは歌「お」(27番目の歌)

    今日は、いろは歌の27番目の「お」の歌をご紹介します。思ほへず 違…

  5. その他

    妙円寺詣り その4

    今週は、先月末に行われた鹿児島三大行事の一つ「妙円寺詣り」に参加してく…

  6. 薩摩の教え

    郷中教育の「詮議」②~加来耕三さんインタビュー その4

    明治維新から150年の今年、維新の力を生んだ「薩摩の教え」を改めて皆さ…

PAGE TOP