薩摩の教え

郷中教育3

今週から青少年の教育機関「郷中教育ごじゅうきょういく」をご紹介しています。

鹿児島大学名誉教授も勤めた北川鉄三きたがわてつぞうさんは、『薩摩の郷中教育』と言う本の中で、郷中教育について次のように述べています。

郷中教育は、“サツマ青少年教育”と読み替えることもできる。
郷中教育はサツマ藩の時代にあって、武士階級の青少年達が各郷かくごう、即ち、各方限ほうぎりを単位にして、それぞれ学習団体を編成し、何らの特別の施設もなく、特定の教師も無く、特別補助を受けるのでもなく、青少年達自身が自発的・継続的に小さな団体学習活動を展開して、サツマ武士たるべき人間育成・人格形成を果たした点において、最大の特色を認めることが出来る。
これは、今日こんにちの教育の分類では、郷中教育を社会教育と規定することも出来る

このように説いています。

では、武士階級の子弟以外、つまり庶民の年少者の教育は、私塾だとか寺子屋とかが存在していましたが、鶴丸城下では一、二ヶ所しかありませんでした。
郡部ぐんぶでは、例えば川辺だと、五ヶ所と言った具合。私塾は、郡部ぐんぶに集中していました。

それでは、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。
また明日。毎日めにっごわんそ!

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