いろは歌

いろは歌「そ」(18番目の歌)

今日は、いろは歌の18番目の「そ」の歌をご紹介します。

そしるにも 二つあるべし 大方おおかたは 主人のために なるものと知れ

まず、言葉の説明から…

  • 「そしるにも 二つあるべし」とは、相手のことを悪く言うケースは、二通りあるという意味です。
  • 「大方」の意味は、大抵たいていはということです。
そしるにも 二つあるべし 大方おおかたは 主人のために なるものと知れ

歌の意味です。
下々の者が主人の悪口を言うのには、一つは、主人を思って真心から言う悪口。もう一つは、あるじに対するうらみや不平・不満を述べる悪口。この二通りがあります。
しかし良く考えてみると、どちらにしても大抵は、人の為になると思い言っている悪口だから、寛大な心で聞くべきである。
つまり、人を使う主人のあり方を歌ったのが、「そ」の歌なのです。


永正えいしょう11年5月5日 日新斉じっしんさいに、嫡男ちゃくなん(最初の男子)虎寿丸こすまるが誕生します。その誕生について、こんなエピソードがあります。
『夫人のいる金峯山から白いはすの乗った山の神が現れ、食べ物を下さった。庭先には、2匹の亀がいて、夫人は、その亀に山の神が下さった食べ物を分け与えよう』とした所で、夢から醒めます ―
そのことを夫である日新斉に話したところ、「これ正に、吉夢きちむ、縁起の良い夢だ」と大喜びされました。
その縁起の良い子が虎寿丸こすまる、後の貴久たかひさで、島津本家を継ぐことになるのです。

それでは、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日めにっごわんそ!

いろは歌「れ」(17番目の歌)前のページ

いろは歌「つ」(19番目の歌)次のページ

関連記事

  1. 薩摩の教え

    郷中教育15

    今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介していきます。これ…

  2. 薩摩の教え

    西郷南洲遺訓 編纂の様子~菅秀二さんのお話②

    今日も庄内藩中老・菅実秀の玄孫、菅秀二さんのお話をお送りします。昨日…

  3. 薩摩の教え

    なぜ鳥羽伏見の戦いは起こったか?~加来耕三さんのお話①

    明治維新から150年の今年、維新の力を生んだ「薩摩の教え」を改めて皆さ…

  4. 薩摩の教え

    西郷南洲遺訓 第36条「書物の上だけの知識ではなんの役にも立たない」前半

    今日は、「西郷南洲遺訓」の第36条「書物の上だけの知識ではなんの役にも…

  5. いろは歌

    いろは歌「け」(31番目の歌)

    今日ご紹介するのは、いろは歌の31番目の「け」の歌です。賢不肖けんふ…

  6. 薩摩の教え

    西郷南洲遺訓 第31条「世間の評判を気にせず、自分の信じる道を行け」

    今日は、「西郷南洲遺訓」の第31条「世間の評判を気にせず、自分の信じる…

PAGE TOP