ととナビvol.355 チゴダラ
先月は東北の魚を少し紹介したんですけど、青森のご出身のRN.リラの花さんから、こんなお便りをいただきました。
RN.リラの花さん
何時も大富先生の魚のお話聴かせて頂いてます。魚は 、小さい頃からよく食卓にあがっていました。そんな魚の中で、「どんこ」 ご存じですか? 故郷青森では代表的な魚です。 我が家では 鍋とかで食べてましたが、先日「唐揚げにしたら凄く美味しい」というのをテレビで見ました。身が柔らかく美味しい魚です。挑戦してみて下さい。
大富先生:「どんこですね、もちろん知っていますよ。東北を代表する魚の一つですよね。浅い海にすんでいる「どんこ」の標準和名はエゾイソアイナメだったんですが、別にチゴダラという名前の深海魚がいて、すんでいる深さは違うのに見た目はそっくりだったんですね。どちらも全長30cmから40cmくらいのタラ目チゴダラ科の魚ですね。
そしてこのたび、これら2つの種は遺伝子の配列に違いがないということで、2019年には同種とされることになりました。今は、「どんこ」の標準和名はチゴダラ☟です。
ということで、「どんこ」、つまりチゴダラは水深10mくらいから数百mという広範囲の水深帯にすんでいる魚…なんですね。そしてなんと、チゴダラは鹿児島の海にもいるんですよ。
東北の鍋の定番、「どんこ」は、鹿児島のうんまか深海魚でもあったんですよ。すごいでしょ!」
チゴダラはやさしい感じの白身の魚で鍋やみそ汁、煮付けが良く合うそう。見た目に反して、煮るとけっこう身がしっかりしています。煮汁の味がしみてとてもおいしいそうです。
大富先生:「リラの花さんは、テレビで、から揚げがおいしいというのを観たとのことですけど、私はフライにして食べたことがあります。サクサクふわふわでおいしかったですね。
でも、チゴダラの仲間は肝がおいしいんですよ。煮付けや鍋の際には肝をいっしょに入れたほうがいいですね。あと、生でも食べられますよ。あっさりしているので昆布締めにすると旨みが増していいですね。私は刺身に肝をあえて食べたこともありますよ。味は、・・・説明の必要ないですよね。
それがコチラ☟
今日は、東北の海と鹿児島のうんまか深海魚はつながっているという絆のお話でした。