毎月、最終週は、江戸時代後期の子どもたちが5・6歳になったらまず初めに勉強したという「小學」という本を教えていただいています。
先生は私たちに対して大事なことを教えてくださるわけですから、両親への孝と同じくらいに、自分の生命を捧げなさい。それが人としての道である。
私たちの世代では、学校の先生は尊敬すべき対象だから、先生に対しては尊敬語で話をしていましたが、ここ20年くらいでしょうか、友達感覚のような感じがしますね。
親しみを勘違いしてはいけません。
ここは以前に戻さないと、教育、即ち教え育てるが活きてこないと考えます。
敬身第三です。敬身の敬は、ここでは「身をつつしむ」ことを指しています。
5・6歳の子どもたちに対して、こういう大人にならないといけないよ。だから、そうなれるように、今努力しなさい。と教えている「小學」は本当に凄い教育ですね!
「身をつつしむ」とは?人の上に立つ人は、驕ってはならない。
これは、自分の才能や権力などをひけらかし、得意になることです。
また、欲望は限りなく起こって来るけれど、欲望というものもまた、ほしいままにしてはいけないよ。
更に、相手が寄せてくれる好意や親切心に対して、自分が満足するまで求めてはならないし、楽しみも楽しみの果てまで求めてはならない。
「親しき中にも礼儀あり」というように、打ち解けているときでも相手を敬う心は失ってはいけないし、敬っている場合でも畏まる必要はない。
次には、愛する人の過ちや欠点を認め、憎く思う人であってもその人の長所や善い行いは認めてあげる。
最後はお金について。心ある人はお金を蓄えても貧しい人に分け与え、お金や財産に拘らない。
その他に、身を慎むべきこととして、6つ挙げています。
・お金は、貪りとってはならない
・親、友人が災難に遭った時は、身を挺して救い出すこと、決して逃げ隠れしてはならない。
・訴訟に際しては、自分だけ勝つことを求めない
・財産分与に当たっては、自分ばかり沢山取ろうとしてはならない。
・疑わしい場合は、自分でことをきめてはならない。
・人の過ちや疑問を正しても、自分の聡明さを誇ってはならない
こんなことを5.6歳で教えていたというのがほんとうに驚きです。
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