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6/22 山プロ「イーハトーヴォ物語」

「イーハトーヴォ物語」

青たくのなかで、何度か話題にしていました「イーハトーヴォ物語」。これは宮城の実家にある宮沢賢治の童話の世界を旅するスーパーファミコンのゲームなのですが、きょうはこれをご紹介させてください。最近、動画サイトにプレイ動画が上がっていて懐かしいなと思い、
それからずっと「山口プロモーションで話したい!」と思っていたのです。
どうか、お付き合いくださいっ!!!!

宮沢賢治(1896-1933)
明治29年、岩手県花巻生まれ。盛岡高等農林学校卒。1921(大正10)年から5年間、花巻農学校教諭を勤める。中学時代からの山野跋渉が、彼の文学の礎となった。教え子との交流を通じ岩手県農民の現実を知り、羅須地人協会を設立、農業技術指導、レコードコンサートの開催など、農民の生活向上をめざし粉骨砕身するが、理想かなわぬまま過労で肺結核が悪化、最後の5年は病床で、作品の創作や改稿を行った。生前刊行されたのは、詩集『春と修羅』童話集『注文の多い料理店』(1924)のみ。(新潮社HPより)

イーハトーヴォ物語
1993年発売されたスーパーファミコン用のゲームソフト。ジャンルはRPG(戦う要素などはないので、アドベンチャーゲームとも言われています)宮沢賢治の童話を題材にしています。宮沢賢治が作品の舞台として創造した架空の世界イーハトーヴォを主人公が旅をするゲームです。全九章、宮沢賢治作品の物語に沿って進めて行く(物語の舞台のマップに行く)のですが、それ以外にも短編小説「ポラーノの広場」レオーノキューストとファゼーロや「猫の事務所」のかま猫、「シグナルとシグナレス」の信号機のカップルシグナルとシグナレスも登場します。(各話の内容に沿って反応が変わっていきます。かま猫がどんどん元気がなくなってゆくところは悲しいです。※「猫の事務所は」いじめがテーマの作品です。)

ストーリーは汽車で旅をしている主人公「私」がイーハトーヴォの町を訪れるところから始まります。町の人たちには「イーハトーヴォに来たからには、賢治先生にぜひ会って欲しい!」と言われ「羅須地人協会」に向かいます。しかし、賢治先生は不在、そして代わりにこの町に散らばってしまった七冊の手帳を集めて欲しいといわれます。「私」は賢治の手帳を集めることが彼を知ることに繋がると思い手帳を探し始めます。

各章のストーリー(ゲーム内)
第一章「貝の火」
最初に「私」が向かったのは「貝の火の森」。物知りの「ほらぐま先生」に会いに行きますが、気難しいほらぐま先生は「私」の話をなかなか聞いてくれませんでしたが、なんとかなだめ、動物の言葉がわかるようになるという「貝の火」を授かり、かつての持ち主うさぎの「ホモイ」の話を知ることになります・・・。動物たちの物語ですが、子うさぎの「ホモイ」の結末を知ると胸がぎゅっと締め付けられました。

第二章「カイロ団長」
賢治先生の手帳があると噂されているかえる専門の酒場に手帳を探しに行くことになります。しかし、酒場の店主「カイロ団長」は取り合ってくれません。そこで「私」はカイロ団長の苦手なサルノコシカケ=大きなキノコを持って再び話を聞きにいきます。

第三章「虔十公園林」
次に向かったのは郊外の農村に住む少年虔十のもと。虔十は手帳について何か知っているようですが、泣いてばかりで何も話してくれません。なぜ泣いているのか聞いてみると買ってもらった杉の苗がなくなってしまったとのこと。動物と話すことができる「貝の火」を持っている「私」は動物たちに聞いてみることにします。心優しい虔十の大切にしていた杉がのちに子どもたちの遊び場となります。

第四章「土神と狐」
「土神」の森に住む「狐」が手帳を持っていると聞き、森に向かいました。森には美しい「樺の木」を巡って物知りだが嘘つきな狐とその狐への嫉妬に苦しむ土神がいました。「私」は何とかしたいと思い仲介をしますが・・・。悲しい結末となってしまい、どこかで「私」がこの運命を変えられないのか!と思いプレイしていました。

第五章「グスコーブドリの伝記」
宮沢賢治作品は切ないお話が多いのですが、このお話はよく覚えています。主人公の勇敢な青年グスコーブドリは私(山口真奈)と年齢の近い27歳であったこと、そして桜島など多くの火山をかかえる鹿児島県で働いていること、いろんなことを考え最近読み、泣きました。寒い夏を迎えたイーハトーヴォでは冷害対策に取り組んでいました。火山局に賢治先生が訪れたと聞き訪ねますが、すれ違ってしまいます。そこでであった青年「グスコーブドリ」は寒い夏を何とかしたいと奮闘しています。「私」は彼を手伝うことにしました・・・。

第六章「オツベルと象」
イーハトーヴォ一の富豪「オツベル」は手帳のコレクションをしていました。賢治の手帳を探しに行くと、そこには珍しい「白い象」がいました。白い象は好奇心旺盛で人間のことにも興味津津です。私はオツベルに白い象にやるプレゼントを頼まれますが、実はオツベルは白い象を奴隷にしてしまおうと企んでいることを知ります・・・。大人になり、多くの人と接し、働く私たちこそ読むべき作品のひとつかも知れません。
第七章「セロ弾きのゴーシュ」
季節は秋になり、イーハトーヴォは音楽祭に向け活気付きます。この音楽祭ではコンテストがあるのですが、優勝候補の活動写真館の「金星楽団」はセロ(チェロ)の「ゴーシュ」が足を引っ張ってしまっていました。ゴーシュの不調はなぜなのか探るために「私」は水車小屋の村まで会いに行くことにしました。ゴーシュに対しては様々な感情が湧き上がってきましたが、「印度の虎狩り」と言う曲が気になりました。

第八章「雪渡り」
季節は冬になり、「私」は最後の手帳を求めて「雪渡りの村」までたどり着きました。そこから通じる「きつね村」まで行きたいと思うのですが、大人の人間は行くことができないと言われてしまいます・・・。狐たちの集まり「幻燈会」に「私」と四郎とかん子兄妹は参加しますが、動物たち、子どもたちの素直さ、正しくいることの大切さなど考えさせられます。

最終章「銀河鉄道の夜」
賢治の手帳を全て集めた「私」に賢治先生から会いたいと手紙がきます。指定された場所などへ向かうと、大きな駅のある町へとたどり着きました・・・。

イーハトーヴォの世界 岩手旅行はいかがでしょう??
宮沢賢治記念館
賢治の生まれ育った環境や信仰、科学や芸術など賢治の多彩な活動を知ることができる施設です。愛用のチェロや、自筆原稿など展示されています。
宮沢賢治童話村
宮沢賢治の作品を体感・学習することができる施設です。宮沢賢治童話村の入り口は「銀河ステーション」となっており、そこを抜けると映像や音などでファンタジックな童話の世界を体感できる「賢治の学校」、童話に出てくる動植物について学べる「賢治の教室」などがあります。
そのほかにも「注文の多い料理店」の山猫軒(カフェ)、県立花巻農業高校内の「羅須地人協会」、賢治の愛した蕎麦の「やぶ屋」などもおすすめです。(私は家族旅行で行きました。)

ゲームのエンディングもとても印象的で、銀河鉄道の汽車に乗る前に「あなたには、会いたくても、会うことのできない人がいますか?」「あなたにはたびしたいというきもちはおありですか?」▶はい いいえ と聞かれます。この質問にすべて「はい」と答えると・・・・・(ネタばれのため省略)

宮沢賢治作品やゲーム「イーハトーヴォ物語」、
大人のみなさんにも改めて知ってほしい作品でした。

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ちなみに・・「おでばい」というのは、かごしま弁で「楽しいおでかけ」の事。

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