3月に開かれた、「SDGs Questみらい甲子園」。
高校生が社会課題解決のアクションアイデアを考えるコンテストです。
鹿児島大会にエントリーした、64チームの中から、協賛社特別賞「鹿児島銀行賞」に輝いたのは甲南高校「Samy(サミー)」の皆さんです。
大石愛姫さん「ヤングケアラーの認知度が低いことや自覚がないことを踏まえて、認知度向上と、大変そうとかかわいそうといった暗いイメージを明るくしたい。」
鹿児島銀行は、地域貢献に積極的に取り組む銀行です。
鹿児島銀行 地域支援部 室長 原口健さん「ヤングケアラーの当事者のほとんどは高校生以下。ここに着眼した点。特に寄り添えるのは大人たちではなく同世代の仲間たち。ヤングケアラーの問題を解決しうる点を評価した」
どのようなSDGsアイデアを考えたのでしょう?
甲南高校を訪ねました。
チーム『Samy』のみなさん。
1年生の時のクラスメイトで、週一回の課題探求活動の時間に活動しています。
井上惺巴さん「小さい子どもたちにも伝わるように、ヤングケアラーについて絵本にして周知活動をする。SNSを使ったヤングケアラーの周知、啓発活動をすることでヤングケアラーの世間の暗いイメージを変えることができればいいなと思っています。」
絵本のストーリーはオリジナル。
挿絵には生成AIで作った画像を使用しています。
八幡百合子さん「同年代の高校生が寝たきりのお母さんを介護している動画を見た時にみんなに知ってもらいたい、対策をしてほしいと思ってこのテーマを選びました。」
授業の時間だけでなくヤングケアラーに関する講習会やこども食堂でのボランティアに参加するなど子どもたちの支援について学んできました。
井上さん「ヤングケアラーに優しい雰囲気づくりがこの活動を通じてできればと思っています。」
波多瑞季さん「いざとなったら頼れると感じるだけで心の支えになるのではと思います」
当事者だけでなく社会全体の問題としてこども家庭庁や自治体と協力し、この取り組みを広げていきたいと考えているそうです。
「私たちはヤングケアラー支援の視点を通して、子どもたちが必要な時に周囲の人に助けを求められる環境づくりを目指します。こどもの声を拾える社会を実現します。」
完成した絵本は近隣の学校などに配布する予定です。