きょうは、いろは歌の「に」をご紹介します。
まず、言葉の解釈ですが、「友としよけれ」、これは「友達としやすい」という意味です。
「我にます人 おとなしき人」は、つまり「自分より優れた人・立派な人」を意味します。
歌全体の意味は、友人と交わる、すなわち交際上の注意を教えられた歌で、
人は知識や趣味、あるいは思想・物の考え方など、自分と同じ程度の人とは友人になりやすいけれど、それでは進歩出来ない。
自分を、より高く進歩・向上させたいのであれば、自分より遥か優れた知識や徳育の人と交際した方が良い。
要するに交わる友達によって己も向上するし、反対に堕落するものであると教えています。
一言で言うと“朱に交われば赤くなる”のことわざと同じことを説いているのです。
確かに付き合っている人が楽しい人ばかりだと、自分自身の向上を図るのは難しいのかも知れませんね。
日新斉を預かっていた海蔵院の頼増和尚も“友達を選ぶ”ことに細心の注意をはらいました。
彼が悪友とともに人を傷つけたり、仲間はずれをたくらんでいるのを見ると、その度にお寺の太い柱に、日新斉を何度も何度も縛りつけ反省を求めたと伝えられます。
この一首 是非、唱えてみて下さいね。
ではまた明日、元気にお会いしましょう。毎日ごわんそ!