明治維新から150年の今年、維新の力を生んだ「薩摩の教え」を改めて皆さんと共に学んでいるこの番組。
今月からはインタビューや取材も交えてお送りしていきますが、今日からの4日間は、先日鹿児島にいらした歴史家の加来耕三さんに、薩摩の郷中教育についてお伺いしましたので、お聞きください。
つくづく思うのだが、もし、西郷さん、大久保さんが郷中教育を持っている薩摩の国に生まれなかったら、まず藩のリーダーにはなっていなかったかもしれない。
大体の藩では秀才型の人が上に行く。ところが薩摩は違い、勉強ができるとか、武道の達人…というより「勇気」(潔いこと、弱い者いじめをしないこと)を重視した。
有名な言葉は「泣こよっかひっとべ」。その教育の基本が郷中制度だった。
では、なぜそれが薩摩に生まれたのか…?
それは、戦国の世が終わった時に、「これでよかった」と思う人たちと、「これからもまだ続くのでは…」と思う人たち、二つに分かれた。
どちらがよかったかは別問題として、その時首都になった江戸から見た時、一番遠い場所にあった薩摩に、その戦国時代が行き着いたところの「結論」みたいなものが残ったのではないか。
学問をするのも武道をするのもいいけれど、それ以上に重要なもの(特に武士にとっては)は「潔さ」じゃないのか…というのが薩摩に残ったのでは、、、と思う。
ほかにも、まだまだ面白いお話をお伺いしましたので、明日以降もどうぞお聞きください。