薩摩の教え

郷中教育52

今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介しています。

郷中の女性の家庭における教育とは、どんなものだったのでしょうか?
昨日ご紹介したように、「女の子が生まれたらゆかしたに寝かせよ」と言われるくらい、男の子と女の子との扱いは、相当な差があったようです。

 

男の子が7才になると郷中で鍛錬を受け、侍として育てられるのに対して、
女の子は「内籠うちごも」で、全て母親の元にいて家事全般の躾を受けていました。
つまり「男は世間が、女は親が教育」していました。

 

女の子の遊びは「羽根つき・手毬つき・おはじき、そして琴・三味線」などなど。
学問は、百人一首や島津日新公のいろは歌。
さらに、江戸時代中期以降、広く普及した女子の教訓集「女大学おんなだいがく」に目を通す女性は、相当な人だったと伝えられます。

 

大人になると家事・裁縫を習い、キンスケ毬・押絵おしえを習い、麻糸を紡いだそうです。
薩摩では、麻を大切にしていて、迎え火・送り火も麻、また、仏様の箸、糸雛、髪を結うのも麻でした。
家事全般、全てを任されていた女性は、麻一つとっても、粗末にしなかったといいます。

 

では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日めにっごわんそ!

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