薩摩の教え

郷中教育51

今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介していきます。

薩摩の武士の家では、男の子が生まれると、鶴丸城に入り、お殿様と初対面。
この時から男の子は、島津藩に忠誠を尽くすことになる・・・というお話を先週しました。
愛おしい我が子を藩に差し出す。
そんな理不尽なならわしを武士の母は止むを得ないものとして、受け入れていました。
なぜなら母親も武家の出身だったからです。

 

「男尊女卑」の国と言われてきた薩摩。
その薩摩で武士の家庭に生を受けた女性は、どんな存在だったのでしょう?

「女の子を産んだらゆかしたに寝かせよ」と言う言葉が伝わるぐらい、男子と女子では扱いに差がありました。
生後1ヶ月で殿様にお目通りした男子に比べ、女子にもし、そんな機会があるとすれば、それは世帯を持った時だけ。
それも叶わなかった場合は、生涯、藩主の顔を知らないままでした。

 

二才にせが世帯を構えた時、二才は、新妻と双方の親の計4名で登城とじょうします。
すると藩主・・・

女子おなごは、幼くして父母に仕え、ちょうじては夫に従い、老いては子に養わるる習わしである。
穏やかな心で、貞操ていそうを守ることが慣用である。
男の子をば生まば、幼い頃より武士の道の要義ようぎ、大切なことを教育しなければならぬ」

と諭したと言われています。

 

では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日めにっごわんそ!

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