今日ご紹介するのは、いろは歌の39番目の「ゆ」の歌です。
弓を得て 失うことも 大将の 心一つの 手をば離れず
まず、言葉の意味から。
- 「弓」とは、ここでは弓矢の道を意味します。即ち、武道を心得ているということです。
- 「失うこと」の意味は、弓矢を失う。つまり武道の精神を失うこと。
- 「心一つの 手をば離れず」は、「仂きによるものだ」という意味です。
弓を得て 失うことも 大将の 心一つの 手をば離れず
歌の意味です。
弓矢の武士道の精神に徹すると、軍の勢いが盛んになる。
反対に武士道の精神を徹底しないことによって軍勢が振るわないのも大将の心一つである。
よって大将たる者は、自分でしっかりと「武士道」に徹していなければならないと歌ったのが「ゆ」の歌です。
今日は「武士道」の話をしましたが、その「武士道」は、「勇敢・犠牲・名誉」など九つのモラルを中心に確立されました。その中には、
- 武士に二言は無し
- 武士は喰わねど高楊枝
など、耳馴染みのある言葉もあります。
実は、こういった武士道が確立される前に、日新斉の「いろは歌」は創られていたのです。
弓を得て 失うことも 大将の 心一つの 手をば離れず
では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日ごわんそ!