薩摩の教え

郷中教育11

今週も引き続き、薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介していきます。

皆さんは、「ボーイスカウト」と言う組織をご存知でしょうか?
私達のいる鹿児島にも「ボーイスカウト鹿児島県連盟」があり、野外を中心とした活動を続けているようです。

ボーイスカウトは、1908年(明治41年)、イギリスの軍人「ベーデン・パウエル卿」が創設した少年団のことです。
少年の心身を鍛えて、国家・社会に役立つ善良な市民を育てることを目的として設立され、のちに、世界各国に広まったと「大辞泉だいじせん」は、紹介しています。なぜボーイスカウトをこの時間に採り上げたのか?その理由は。

 

ボーイスカウトをパウエル卿が作ってから3年後、明治44年6月。イギリス国王 ジョージ五世の戴冠式たいかんしきに明治天皇・昭憲皇太后しょうけんこうたいごう御名代ごみょうだいとして派遣された、東伏見宮ひがしふしのみや御夫妻。
この御夫妻に随行された乃木希典のぎまれすけ陸軍大将は、戴冠式のあと、ロンドン・ハイドパーク広場でボーイスカウト訓練を見学。
その時、乃木のぎ将軍は、ボーイスカウトを始めたパウエル卿に「こんな素晴らしい組織を如何にして創られましたか?」とお尋になりました。
するとパウエル卿は、「この制度は、薩摩の郷中教育を調べ、良い点を斟酌しんしゃくして組織したものです。」とお応えになったということです。

では、遠く離れたイギリスの軍人が、どうやって薩摩の郷中教育の存在を知ることができたのでしょうか?
それは、幕末の薩英戦争と関わりがあったようです。詳しくは、また明日。

 

では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。
また明日。毎日めにっごわんそ!

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