今週から、薩摩の青少年の教育機関「郷中教育」をご紹介しています。
昨日お伝えしましたが、鹿児島大学の名誉教授も勤められた北川鉄三さんの論文の中に、新しい言葉がありましたねぇ。
あらためて、そのパートを読んでみます。
『武士階級の青少年達が各郷、即ち、各方限を単位にして云々』とありましたが、新しい言葉とは、「方限」です。
この方限という言葉、どの辞書・辞典にも見当たりません。
サツマ独特の言葉のようで、方限の「方」は、方角の「方」。その意味は、「中心から四方に伸びた土地のこと」です。
方限の「限」は、限度・限界の「限」と書きますので、区切りという意味です。
従って方限とは、「区切りのある土地・地方のこと」を指します。
広さで見れば、郷中の方が広い土地、広い地域を表わし、方限は、その郷中の中の小さな区域と解釈されます。
郷中と方限 ― 実際の土地の名称を使って区分けしてみましょう。
例えば、鹿児島を例にします。
郷中は、鹿児島市全域。
方限は、鹿児島市を上方限と下方限の二つに分け、更に上方限には、清水馬場や冷水。
下方限は、新屋敷・高麗が存在するといった具合です。
詳しくは、また次の機会に。
それでは、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。
また明日。毎日ごわんそ!