ととナビvol.145 サンゴイワシ

4月。新しい学年の始まりの月です。

4月は年度が新しくなり、いろんな出会いがある月ですが、大富先生にとって4月とは、あれがやって来る月……

アレとは・・・そう、たかえび漁の解禁。

1月から3ヵ月間禁漁だった、たかえび漁が解禁されて、お店に再び生のたかえびがならぶ時期なんです。

標準和名はヒゲナガエビ。

お店で売られているたかえびはパックの中にが真っ黒い汁が出ていることがありますよね?「鮮度が悪そう」と思って買うのをためらったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

でもあれは鮮度が悪いわけではありません。深海性のエビの中には中腸線(人間でいうと肝臓と膵臓に相当する内臓)がとてもやわらかい種類のものがいるんですが、それがやぶけて中身が出てくると黒くなるんです。洗い流せば何の問題もありません。たかえびって、「そういうえび」なんです。覚えておいてくださいね!

 

さて、たかえび漁は阿久根沖や枕崎の沖の水深350m前後の深海で行われる底曳網漁業です。当然ながら、たかえびに混じっていろんな深海生物が網に入って来るんですが、今日はそんな雑魚の中からひとつご紹介しましょう。

それは・・・ サンゴイワシ

ととナビvol.145 サンゴイワシ

きれいな名前ですが、「サンゴ礁にいるイワシの仲間」というわけではなく、ハダカイワシ目ソトオリイワシ科の深海魚です。

 

🙇🏽:「体にならんでいる点々は発光器です。この写真は私が食べた個体ですが、じつは私が食べる前にキアンコウが食べています。…? これは阿久根沖のたかえび漁で獲られたキアンコウの胃の中から見つけたサンゴイワシです。全長19㎝、けっこういい型でしたよ。もちろん普通に網にもかかりますよ。多くはないですけどね。」・・・・

 

キアンコウからサンゴイワシを横取りした大富先生は、サンゴイワシを塩焼きで食べました👎🏼。

 

ととナビvol.145 サンゴイワシ

 

🙇🏽:「ややパサついた食感ですが、甘味があって味は良かったです。お店で売られることはほとんどありませんが、まとまって獲れたらぜひ水揚げしてほしい魚ですね。」

キアンコウとも胃袋でつながる大富潤。

おそるべし☠

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