ととナビvol.364 シチゴイワシ①

以前もご紹介しましたが、「かごしま深海魚研究会」は、鹿児島のうんまか深海魚を味わいながら学んでただこうという、魚食普及と水産業活性化の取り組みを行っています。

このポスターが目印のお店(かごしま深海魚研究所)ですよ~

いつもお話していますが、皆さんが普通に食べていらっしゃる、たかえび(ヒゲナガエビ)やめひかり(アオメエソ)、ちびき(ハマダイ)なども、鹿児島で獲れる深海魚なんですよ。

みなさんが、地元の海の幸をもっとよく知って、消費量が増えれば、生産者のモチベーションが上がって後継者の育成につながる。それは、「持続的な活性化につながる」(=SDGsの14番目の目標)ということなんです。

 

大富先生:「あと、網に入っても、食べる人がいないので海の上で捨てられている魚種。私はそういう未利用な、言い換えれば希少な魚介類の中に「宝物」になり得るおいしい魚があるんじゃないかという、宝探しのための研究もしているんです。錦江湾では水産学部の練習船南星丸を用いた調査を行っています。」

 

具体的にはどんな調査かというと・・・錦江湾外のもう少し深いところで操業されている「たかえび漁の漁獲物調査」

南さつま市野間池の漁船にお願いして、ふだんは捨てている魚を捨てないで持て帰っていただいて、種類や数を調べます。

そんな中には、食べてみるとおいしくて、うんまか深海魚としての流通が始まった魚種もあるそう。また、たまには結構めずらしい魚種が手に入ったりもするんですって。

 

その一つが、この シチゴイワシ☟

ハダカイワシ目ソトオリイワシ科の魚。

以前、サンゴイワシという魚を紹介したのですが、その近縁種です。

 

 こっちがサンゴイワシ☝

大富先生:「シチゴイワシはめったに獲れない魚ですが、たかえび漁では希に何匹かかたまって網に入ることがあるんです。じつは今回たかえび漁で獲れたシチゴイワシは鹿児島県初記録なんですよ。」

うんまか深海魚にはこんな魚もいるんですね。

さて、このシチゴイワシは食べられるんでしょうか、おいしいんでしょうか? それは来週のお楽しみ。

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