アメリカ大統領選挙とTwitterの関係
選挙がTwitterの仕組みを変える?
遠くアメリカでは、11月3日は、4年に1度行われる「アメリカ大統領選挙の投票日」でもあります。
日本時間の3日夜に全米でが投票がはじまり、4日開票が行われるのですが、先月10月9日、Twitterがある声明を出しました。
「記事の見出しだけでは中身は把握できません。 Twitterで開いていない記事をリツイートまたは引用ツイートしようとしている場合は、リンク先の記事を読むようリマインダー表示されます。」
リツイートというのは、自分や、自分以外の人の投稿をそのまま“シェア”する機能。
ツイートを気軽にシェア・拡散投稿をすることができるTwitterの機能です。
そして、引用ツイートというのは、ツイートをシェアする際に、そのまま投稿するのではなく、自分自身のコメントを追加して投稿することができる機能です。
これまで、リツイートはクリックひとつで簡単にできる機能でしたが、先程の説明にもあるように、リツイートボタンを押すと「見出しだけでは記事の中身はわかりません」と、表示される仕組みになっています。
SNSが虚偽の情報を拡散する前に、クッションの役割を
Twitterが簡単にリツイートできないように設定した理由は、4年前、前回のアメリカ大統領選挙の際に他国による偽情報が流布されました。
その拡散の要因のひとつがソーシャルメディア・SNSだったと言われています。
ツイートの記事を見ずに、タイトルだけで判断してリツイートすることで、偽の情報を拡散してしまうことがあります。
過激なタイトルや、不安を煽るようなタイトルは記事を読まずに反射的にリツイートしてしまう人もいます。
そうなってしまうと、虚偽や誤解をさせる情報がツイッター上に溢れてしまいますよね。
簡単にリツイートできない仕組みは、拡散する前に冷静に、クッションの役割でもあります。
反射的なリツイートに時間がかかることで、誤った情報の拡散に時間がかかることも狙いだそうです。
また、コメントを追加してシェアできる、引用リツイートにすることで、議論することも促しています。
規制と表現の自由のバランス
アメリカ大統領選挙の間は、結果が確定する前に勝利を主張する投稿は警告をつけたり、虚偽の情報を繰り返し投稿するユーザーの場合、周りの人が見てわかるような仕組みを設定するとも言われています。
ただし、「誤情報は否定されるとかえって読者が信じやすくなる場合」もあるそうです。
専門家の中でも、ラベルが付くと逆に「名誉のバッジ」のようになり、かえってユーザーの注目を集めてしまうリスクも認めています。
懸念されている誤情報であったり、結果が出る前の勝利を主張する投稿、実際にどのような対応をするのかも今後の選挙におけるTwitterの役割として注目する部分かもしれません。
今回の仕組みは今週末まで続く予定です。