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明治元年9月20日 天皇「東幸」に出発

きょうは明治元年9月20日です。明治天皇は、東京にむかう「東幸」のため、京都を発ちました。

行列は、天皇が乗った輿を中心に雅に飾られ、大名の参勤交代をはるかに上回る華やかでした。

東幸には岩倉具視、中山忠能、伊達宗城、木戸孝允など新政府首脳が随行しています。警護として、長州・土佐・備前・大洲の4藩の藩兵が付き、総数は3千300人にも及びました。

東幸は幕府に代わって、天皇をいただいた新政権が成立したことを、世間に知らしめるための一大演出といえます。

ところで、岩倉や木戸ら新政府首脳は、今回の東幸を東京への首都機能移転の一歩としたい意向ですが、京都の公卿や市民には反発もあるようです。

伊勢神宮の神官からは、「鳥居の笠木が落ちた。御東幸の前にこのような異変があるのは懸念すべきこと」という書状が届いていました。
天皇が京を離れることに反対する公卿や市民の声を代弁したものといえますが、この書状は人心を騒がすものとして無視されたということです。
天皇が東京に到着するのは、来月中ごろの見通しです。