コロナ濃厚接触者 自宅待機期間 17日間から7日間に短縮
厚生労働省は2日夜、新型コロナの感染者と同居する家族が濃厚接触者として自宅待機する期間を、これまでの最大17日間から7日間に短縮すると発表しました。家族が感染して濃厚接触者になった場合の行動ルールをまとめました。
鹿児島県内に住む女性からMBCに届いたメールです。
「息子の塾講師が感染し、息子も濃厚接触者となり、自宅待機中です。息子は無症状なのに同居する娘も自宅待機なのですが、なぜですか?」
女性の息子は、通っている塾の講師が感染したため濃厚接触者に。同居する家族も同じ扱いとなり、娘も学校を休み、現在も自宅待機中だといいます。
これについて、感染症の専門家は。
(鹿児島大学大学院 西順一郎教授)「濃厚接触者で、まだ感染が確認されていない無症状の人が家族で同居していたとしても、その他の家族の行動制限の必要は全くないので、症状がない限り、普通の生活をして、出勤や登校をして構わない」
西教授によると、息子が濃厚接触者でも無症状なら、家族の行動制限はありません。では、なぜ娘は登校できないのでしょうか?
県によりますと、自宅待機中の濃厚接触者の同居家族を外出させない法的な制限はありません。ただ、濃厚接触者が発症する可能性がある場合は、周りに感染を広げないために、保健所や学校の判断で、家族の待機を求めることがあるということです。
一方、厚労省は、オミクロン株の感染が急激に広がる中、社会経済機能を維持しようと、濃厚接触者の待機期間を10日間から7日間に短縮しました。
また、医療関係者など社会機能維持に必要なエッセンシャル・ワーカーの濃厚接触者は、4日目と5日目の抗原検査が陰性なら、5日目に待期期間が解除となります。
無症状患者の療養解除基準も10日間から7日間に短縮されました。なお、症状がある場合は発症から10日間経過し、かつ、症状が軽くなって72時間以上経過で終了です。
そして、感染者と同居する家族が濃厚接触者として自宅待機する期間は、感染者の療養が終わった日からさらに7日間待機し、これまで最大17日間と、感染者よりも長い期間自宅待機しなければなりませんでしたが、感染者の発症日から数えて7日間発症しなければ、待機を解除できるようになりました。
(鹿児島大学大学院 西教授)「オミクロン株の特徴として、潜伏期間が2~3日になって、あまり長い方でも1週間は超えない。1週間以内にほとんど99%の人が発症していることを考えると、以前の14日間の期間は長すぎるので、妥当な判断だと思う」
なお、県教育委員会によりますと、県立学校の休校や学年閉鎖、学級閉鎖については、学校が判断できるとしています。
(西教授)「学校長の判断というのは適切なことだと思う。学校長が学校医など医師に相談もすると思うが、子どもの教育の機会を保つという点も大事にしながら、周囲の流行状況も考えながら、現場で学校長が判断すれば良いと思う」
厚生労働省は、自宅待機中の家庭内では、部屋を分ける、感染者の世話は限られた人で、マスクをつける、こまめな手洗い、換気、共用部分を消毒、感染者の衣服の洗濯、ごみは密閉して捨てるよう呼びかけています。