「つわ」は炒め煮や卵とじに煮物と、この時期重宝する春の食材です。正式には「つわぶき」で岩の上などの厳しい環境でもたくましく育つことから「石に蕗」と書いてつわぶきと読みます。
綿毛をいっぱいつけた新芽が出るこの時期には、それぞれ、あらかじめ目星をつけた「とっておき」の場所に、つわ採りに行く人々の様子も見られます。現在は季節にかかわらず多くの食材に囲まれていますが、つわは春を感じられる貴重な食材のひとつかもしれません。
独特の野生の風味は何物にも代えがたく、タケノコや骨付きの鶏と煮ると、旨みがつわにじゅわっと染み込みます。
協 力:NPO法人 霧島食育研究会
レシピ:千葉しのぶ理事長