地域防災 長島町 震源南下おそれは?

シリーズ「地域防災」です。去年、最大震度7の揺れに2度襲われた熊本地震。県内でも、長島町で最大震度5弱を観測しました。
今回は、熊本地震を起こした日奈久断層が近くに伸びる長島町の地震や津波に対する取組みなどについてです。
「熊本地震」去年4月14日熊本県を震源としたマグニチュード6.5の地震が発生。その2日後の16日にはマグニチュード7.3の本震が起こりました。

一連の地震で、今月10日までに熊本県では直接死が50人、関連死なども含めると熊本県と大分県あわせて247人が犠牲になりました。
鹿児島県内では、本震の際に長島町で、最大震度5弱を観測。
大きな被害などは報告されませんでしたが・・・
長島町の住民「(大きな揺れは)初めてでどーんと来て、そのうちにガタガタ揺れて怖かった」
「急に(地震が)来たら一人なので余計に(怖い)」

地震地質学が専門の鹿児島大学・井村隆介准教授は、今も熊本地震の余震は続いており、震源が南に広がっていると話します。
鹿児島大学井村隆介准教授:「(データ)九州全域で起こった地震。30日にするとこんな感じ。熊本地震が起こったのはこのあたりですが、余震と呼ばれる地震が南までおりてきている。」


「特に八代海区間、そちらに余震が広がっている現状があるので大きな地震の可能性がないとは科学的には言えない」

熊本地震が起きた活断層の布田川断層帯と日奈久断層帯。日奈久断層帯は熊本県南西部から南の八代海に伸び、長島町の東の海に達しています。海底の断層が縦にずれた場合、長島町のすぐ近くで津波が発生するおそれがあると井村准教授は指摘します。

鹿児島大学井村隆介准教授「海の下で横にずれても海は横にはずれないので津波は起こらないが、縦にずれると波の高さということになるので大きな津波が来る可能性がある」


「こちらは長島町の防災ハザードマップです。冊子になっていて中を見てみると津波災害への防災の備えやハザードマップなどが入っています。この冊子を配布することで住民の防災意識の向上を図っています」

長島町の南部、田尻集落です。

海沿いの低地にも住宅があり、94世帯が暮らしています。
公民館長を務める上窪正志さんは、熊本地震以降、自分たちで備えられることは何か考えたといいます。

田尻自治公民館上窪正志さん
「身近で災害が起こったときに自分の公民館として災害に強くなくてはならないということをまず思った」「(土砂崩れなどで)道路が寸断されて、往来できないと水、食糧が運べない、インフラの普及作業のためにまず思ったのが。」
ショベルカーの導入です。

ショベルカーは、町の太陽光発電の収益を使った補助金などを使い去年7月に購入しました。

田尻自治公民館上窪正志さん「田尻集落は、畑作地帯なのでそれにも応用できる。災害に強く、そして住民の生活のためになると」
「自分達で動かないとみんなの生命財産は守れない、災害に強い公民館というのを他のところにも普及していけたらと思う」
田尻集落では、10月ごろに地震や津波に備えた住民の避難訓練を行う予定です。

地域で独自の取り組みが進む中、長島町では地域防災計画の見直しを行っているほか、住民の防災意識を高めるため、「防災教育」にも力をいれています。

長島町総務課岩塚大作さん
「防災の教育は小さいころからということで教育委員会と協力して防災ノートを作成して災害防災の基本的なことや自分達が地震が起きたときに避難する場所などを家族で話し合ってもらうような内容も取り込んでいる」「家族で語ってもらうような内容にしようと。」


日奈久断層帯に近く、海に囲まれた長島町。地震、そして津波に対し、ひとりひとりの防災への意識を高める取り組みが進められています。

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