全国18都道府県で続いてきた新型コロナのまん延防止等重点措置は、21日までで解除されます。一方、鹿児島では解除されて2週間になりますが、感染者の減少幅は緩やかで、18日には感染力が強いとされる「BA.2」の県内初確認も発表されています。
コロナ対応を進める医師は、感染再拡大による「第7波」も懸念される中で、対策を続けてほしいと話します。
(大海クリニック 大西浩之理事長)「5波までとは違って(感染者数が)一気に減る感じがしない。やはりオミクロンの感染力の強さが現れている」
薩摩川内市の大海クリニックの大西浩之理事長です。自身のクリニックの発熱外来での対応に加え、県医師会の常任理事も務め、ホテルでの宿泊療養も担当してきました。
1月以降、県内で感染者が急増している“第6波”。その要因となったのが変異ウイルス・オミクロンで、特に子どもへの感染が拡大しています。
県内では今年、10歳未満の感染者の割合は、“まん延防止”適用前は10%ほどでしたが、適用後は倍増。今月6日の解除後もその傾向は続いています。一方、1週間ごとの感染者数は、2月上旬をピークに減少には転じているものの、先週も前の週からの減少幅は4%ほどど緩やかです。
第6波は収束するのか?そのカギを握るのが現在、進められているワクチンの3回目接種だといいます。
(大西理事長)「去年、デルタ株が各国で再拡大するなか、日本だけが非常に平和な時期があった。日本は(2回目が)遅れて短期間で打ったので、抗体価が高い人たちがいたため、3回目接種率は30パーセント超えたか、かなりペースが上がってきた。デルタ株ほどは抗体の効果はないが、ワクチン接種率が上がるにつれて(感染率は)下がると思う」
ただ、県内は先週、オミクロン株の亜種で感染力がより高いとされるBA.2の初確認を発表。“まん延防止”も全国で解除され、異動シーズンで人の動きも増えるとみられる中で、基本的な感染症対策の継続が必要と話します。
(大西理事長)「BA.2も臨床的によくわかっていないが、本質的にコロナである限り、変わらない。主な感染経路は唾液の飛沫で、密な空間はよくない。換気が必要。そういう対策は徹底しなければいけない」