「奄美大島エコツアーガイド連絡協議会」
会長・喜島浩介さん
奄美大島エコツアーガイド連絡協議会の会長・喜島浩介さんにお話を伺います。
Q:エコツアーというのはどのようなツアーなのでしょうか
喜島さん:エコツアーというのは、その土地、奄美大島だったら島の宝を守りながら活かしていく。
そのことで地域を興すことを目的にしています。ガイドがちょうど中間に立ちまして、仲人をするような感じです。
Q:奄美を知りたいという方と自然との橋渡し役というのが、エコツアーガイドの仕事になるわけですね。
喜島:その通りです。奄美大島の登録ガイド数が120名。そのうち認定ガイドが78名。群島全体での認定ガイドは132名います。
2018年に世界自然遺産登録が一度延長なった時には、実は「やっぱり」という感もありました。それは「守る体制」というのがまだ少し足りないと、ガイドをしながら感じていたところがありましたから。だけど仕切り直して、それを強化することもできるという感がありました。
Q:2018年の登録延期から3年の時を経て、いよいよですね。
喜島さん:ドキドキします。というのは、貴重な自然があるというのを今までみんな気付かずにここで暮らしてきたわけです。島の人たちは。当然あるものと思っていたけれど、実はそれが世界的にも貴重なものであるということを、今教えてもらったわけです。今度それを知った上で、どうやって守ってどうやって後世に受け継いでいくのか。そういうところがやっぱりハラハラドキドキっていう感じです。
Q:ガイドになりたいという方も増えてくるんじゃないでしょうか?
喜島さん:増えています。その島の自然、その島の人、島の文化歴史を知って、それを愛して、取り組んでいただければ、十分にガイドにはなれると思います。ただ過程がありますから、まず初期段階を経て、登録ガイドになって、それから2年経って認定ガイドなるっていう過程を入れる必要がある。認定ガイドになることを目標とするより、島を愛してそこで暮らすということを目標にしてほしいと思います。
Q:喜島さんはガイドのお仕事はいつ頃からしていらっしゃるのですか。
喜島さん:2006年ぐらいです。その前から山歩きをしていましたので、ネイチャーガイドと呼んでいましたけども、20年ぐらいやっています。出身は奄美です。大学進学で島を出て、巡り巡って奄美に帰ってきました。その頃は、大島紬が利用性を誇っている時代で、機を織るとか糸を染めるということで若い男女が結構いました。活気がありましたが、我々が大学出て帰ってくる頃から衰退してしまって、人口減の一途という状況でした。紬がこういうふうになってきたら、じゃあ何を売ればいいんだっていうことを考えたら、やっぱり見ものというのは自然ですよね。だから観光の島になって行くしかないのではないかというのが、島に帰ってきたときの発想だったのです。
Q:令和のこの時代を生きる上で、豊かさというのは何だと感じていますか。
喜島さん:自然に包まれて、ゆったり過ごすのが一番豊かだと思います。浜辺に寝転がって、パラソルでも開いてゆっくり本を読む、要するにバタバタ走り回らない。
それで5泊とか6泊してお世話になりましたって、ニコニコして帰っていくっていうのを見てると、やっぱり都会にない奄美の自然の豊かさをたっぷり味わっていくということが一番売りになると思う。自然に囲まれて心を解放できるというのが一番豊かにだと。
何もしなくても、奄美の自然のエネルギーというものを感じてもらいたい。それが豊かさに繋がっていくということにもなりそうですね。
それを味わっていただけるように、我々はエスコートして行ければいいのかなと思います。
Q:好きな奄美の場所、おすすめの過ごし方がありましたら教えてください。
貴島さん:優雅な一日、木陰で本を読んでほしいので、加計呂麻島がおすすめですね。
Q:奄美のエネルギーを強く感じられる、そんな場所なんですね。
喜島さん:そうですね。きっと満足すると思います。
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