#32 屋久島日和
今回は屋久島旅をお届けします!
西原:「鹿児島で生まれ育ちましたが、今回が人生初の屋久島。ドキドキです!」
初めての屋久島、MBC地域ネットワーク部の濱田葵と女子旅です!
鹿児島本港南埠頭から高速船に乗って屋久島へ向かいます。
約2時間、あっという間に宮之浦港に到着!
濱田さん:「”ひと月に35日雨が降る”と表現されるほど雨が多い屋久島ですが、今日は雨に降られずに過ごせそうです!屋久島にしかない自然、文化、グルメを体感しましょう!」
屋久島の平地部は年間平均気温20度前後と温かく、この日も最高気温28度と真夏日目前の暑さ!
西原:「同じ県内でも本土の気候とは全然違いますね!南北600キロある鹿児島ならではの魅力ですね。」
◆◆◆
まずは屋久島グルメを堪能します!
訪れたのは、宮之浦港のすぐ近くにある『お食事処 潮騒』。
こちらでは屋久島で獲れた新鮮な海鮮料理をいただくことができます。
私たちが選んだのは、「首折れサバ刺身定食」のトビウオ唐揚付。
首折れサバが頂けるかどうかはその日の入荷状況次第だそうです。
西原:「首折れサバとトビウオは、必ず食べたいと思っていました!サバは全く臭くなくて甘い!トビウオは羽までサクサクで美味しい~!」
◆◆◆
濱田さん:「続いては潮騒のすぐ側にある『屋久島うみがめ館』にご案内します。」
NPO法人屋久島うみがめ館代表の上田博文さんにお話しを伺いました。
上田さん:「屋久島は北太平洋で最大のアカウミガメの産卵地で、日本に上陸するアカウミガメの50%、アオウミガメの1%が産卵に来ます。」
【アオウミガメ】
上田さん:「アカウミガメは顔が大きく、英名の”Loggerhead turtle”は”頭でっかちガメ”という意味です。アカウミガメの甲羅はフジツボなどが付いていますが、アオウミガメの甲羅はツルツルで綺麗です。」
【アカウミガメ】
濱田さん:「よく見ると顎の形が違います!」
上田さん:「ウミガメは生態の均衡を保つため、種ごとに食べるものを変えています。アカウミガメは甲殻類や貝殻を食べるために大きくとがった顎、アオウミガメは草食で海藻などを食べるので、下顎の小さな突起で草をちぎって食べます。」
【アオウミガメ】
「オサガメ」の標本も展示されていました。日本でも数体しかない大変貴重なものです。
【オサガメ】
上田さん:「オサガメは大きさが2.5メートル、体重1トンほどにもなる巨大なウミガメで、最大1200メートルの深さまで潜ります。背中は柔らかく、クラゲや浮遊しているホヤを食べやすい形に顎が発達しています。」
ーーー
アカウミガメの甲羅をからうことができます!
早く泳ぐために、陸のカメより甲羅が小さく平べったいそうです。
濱田さん:「とても軽い!背中にフィットして安心感がありますね!」
【甲羅の骨】
上田さん:「甲羅はとても軽くて丈夫です。骨格は人間に似ています。」
上田さん:「産卵は『永田浜』が大部分を占めています。これは、花崗岩が風化してできた砂浜で水はけが良く、産卵に適しているためです。」
上田さん:「東シナ海に餌が豊富にあることも、屋久島に多く上陸する理由の一つです。産卵後のアカウミガメの多くは東シナ海を移動しながら栄養を蓄え、2~3年おきに屋久島に産卵のため帰ってきます。」
上田さん:「性別は砂の温度で決まり、およそ29度以上だとメス、それ以下だとオスの確率が高くなります。近年は地球温暖化の影響で、メスが多くなっていると報告されている地域もあります。」
標本の卵を触ることができます。
上田さん:「親ウミガメは60センチの穴を彫り卵を産み落とすので、卵同士が接触しても割れないように、柔らかく弾力があります。」
西原:「重さも大きさもピンポン玉にそっくりです。殻は薄く押すと凹みますが、とても丈夫です。」
上田さん:「屋久島で産まれた子ガメは、20年ほどかけてアメリカ西海岸に行って再び日本に帰ってきます。」
館内の水槽では、生後2~3年の子ガメを観察することができます。
濱田さん:「可愛い!小さくなっていますね!」
上田さん:「この年頃のカメは太平洋を浮遊している時期なので、外的から身を守るためカモフラージュしながら休んでいるポーズですね。」
ーーー
濱田さん:「ウミガメを実際に見たり触ったり、とても勉強になりました。」
西原:「ウミガメの生涯の物語について知ることで、以前よりもとても愛らしく、ウミガメを守るために何ができるかな、と考えるようになりました。」
上田さん、貴重な体験をありがとうございました。
◆◆◆
車を走らせて島の西側にある『西部林道』に向かいます!
濱田さん:「屋久島固有の野生動物たちに会えるかもしれません!私も初めて行くので楽しみです!」
徐々に緑が深くなってきました。
車を降りてみると、鳥のさえずりやサルたちの声も遠くから聞こえます・・・!
早速ヤクシカを発見!!
濱田さん、西原:「すごい!!!こんなにすぐに出会えるとは!!」
初めての野生のヤクシカに大興奮です!
その先にはヤクシマザルを発見!
濱田さん:「子ザルですね!小さくて可愛い~!」
この日は沢山のヤクシマザルが姿を見せてくれました!
毛づくろいをしたりお昼寝をしたり・・
濱田さん:「こんなに近くで野生動物を見られるなんて!天然のサファリパークですね!」
西原:「もののけ姫の世界ですね・・・!」
◆◆◆
最後に、宿泊先である永田の「マリンブルー屋久島」に到着しました!
オーナーの計屋卓摩(はかりや たくま)さんにお話しを伺いました。
父親のルーツがある永田を元気にしたいと話す計屋さん、ホテル経営や屋久島への思いについて、WEB『やくしまじかん』「かたりびと」コーナーで特集をしています。
実はこちら、永田浜が目の前に広がる”ウミガメがくる宿”なんです!!
計屋さん:「産卵のシーズン中は、運が良ければ夜から早朝にかけてウミガメの産卵の様子をテラスから見ることができます。早朝にお客様を起こして一緒に観察することもありますよ!」
【テラスからの景色】
【永田浜】
この日の夜、部屋の明かりを消してテラスから永田浜を眺めていると、産卵にやってきたウミガメを2~3体見ることができました・・・!
※産卵と孵化のシーズン(5/1~9/30)の夜間から早朝(20:00~翌朝5:00)は永田浜への立ち入りが制限されており、ウミガメを観察する場合は、観察会に参加が必要です。
◆◆◆
今回特別にうみがめ館の上田さんにご協力いただき、ウミガメの産卵を観察させていただけることになりました。
明朝5時、永田浜で上田さんと待ち合わせをして産卵場所へ。緊張します・・・。
ウミガメは音や光を嫌うので、静かに座って待機。
穴を掘って産卵するウミガメの姿を観察することができました。
濱田さん:「息が止まるほど神秘的な瞬間に立ち会うことができました。」
西原:「母ウミガメの息遣いも聞こえました。本当に感動です。」
ウミガメの足跡も無数に残っていました。
また元気に永田浜に戻ってきてね、と二人でお見送りをしました。
◆◆◆
濱田さん:「初めての屋久島旅はいかがでしたか?」
西原:「貴重な体験もさせていただき、もっと屋久島のことを知りたくなりました!」
濱田さん:「私も何回でも来たくなる、大好きな場所です!また一緒に来ましょうね!」
屋久島の皆さん、ありがとうございました。
✈お読みいただきありがとうございました✈✈