• ソララジ!
  • 日曜17:30~MBCラジオで放送中「榮徳多賀子のソララジ!」のコーナー『あなたとスカイハイ!』で紹介した内容を掲載します。

サグラダファミリアから見渡した空

およそ10年前にスペイン・バルセロナを旅しました。 バルセロナは太陽が似合う街。
降り注ぐ太陽のエネルギーを感じながらも、地中海の沿岸に面しているためサラッとした気候が心地よく、どんなに天気が良くても日陰に入ると涼しかったことを覚えています。

通りには石畳が続き、街のいたるところにはガウディに代表されるモデルニスモ建築が。 色とりどりのモザイクタイルで飾られた柱や天井、ステンドグラスなど細部までこだわった装飾に圧倒されながら、大通りの中央にはベンチやテーブルの置かれたテラス席が多く並んでおり、屋外での時間を楽しむ国、という印象も残っています。
空の下で過ごす時間が自然と増え、スペインと聞くとパッと青空のイメージが結びつくほどです。
そんな風に、滞在中いつも身近に感じていたスペインの空のなかでも今回お話したいのが「サグラダファミリア」越しに見上げた空。

スペインが誇る建築家、ガウディが手掛け、着工してから140年。バルセロナの街並みのなかに突然姿をあらわしたサグラダファミリアと対面した時、その荘厳さとスケールの大きさに圧倒されました。
これまで世界遺産に登録されているような歴史的建造物を今まで何度か見たことはありますが、街と共存しながらも堂々と、それでいて精巧なつくりの建造物を目の当たりにしたのは初めてのことでした。その日のバルセロナには薄い雲がかかった空が広がっており、目の前にそびえるサグラダファミリアの迫力と相まって、一層優しく、穏やかに感じました。
内部に入ると、素材には多く石が使われていながらも樹木をモチーフに設計されているといわれているように自然に包まれているような温かく落ち着く空間が。
エレベーターと階段を使って当時建築途中の塔の上の方に登り、塔の間から見下ろしたバルセロナの街並みと、優しく広がる青空を10年経った今でもよく覚えています。あんなに空に近い建築現場に登ることはこれから先にもそう多くはないのではないかと思いながら、2026年、完成したサグラダファミリアを訪れたいです。

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