姶良が連覇で最多15回目の優勝 県地区対抗女子駅伝


早春の霧島路を舞台に12地区の女性ランナーがタスキをつなぐ、鹿児島県地区対抗女子駅伝。
目まぐるしく先頭が入れ替わるレースを制したのは「姶良」。連覇で最多15回目の優勝を果たしました。

MBC創立70周年記念として行われた「第36回鹿児島県地区対抗女子駅伝」。霧島市の隼人運動場をスタート・フィニッシュに、各地区の女性ランナーが故郷への思いをタスキに込め、6区間21,0975キロで争いました。

(卒業後は強豪実業団へ! 2年連続区間賞 日置・田島)

各地区のエースランナーが集う華の1区。
凍えるような寒さの中、1キロ付近で単独先頭に立ったのは、日置の神村学園3年・田島。落ち着いた走りで後続との差を広げると、そのまま先頭でタスキをつなぎます。田島は設定タイム通りの走りを見せ、2年連続の区間賞を獲得。日置チームとしては、4年連続で第1中継所先頭でのタスキつなぎになりました。

(中学生区間は今年も接戦に! 区間賞は姶良・橘「写真左」)

その後、目まぐるしく順位が入れ替わります。
2区では、去年5秒差の2位に泣いた出水の神村学園1年・黒神が3人を抜き先頭に。
中学生区間の3区では姶良と出水が激しい先頭争い。並走が続くも、最後のスパートで姶良の舞鶴中2年・橘が、出水の高尾野中3年・冨満を振り切り2年連続の区間賞でトップに立ちます。

(中学時代から5回走った霧島路 卒業後は県外に進むため、いったん”ラストラン”に出水・上野)

しかし、続く区間の4区。2位でタスキを受けた神村学園3年・上野がすぐさま姶良を交わし、再び出水が先頭に。
卒業後は県外の実業団へと進む上野は、女子駅伝5回目の出走で初めて区間賞を獲得しました。
走り終えた後、上野選手は「中学生の頃から5年間走ってきて、走り終わった今、これで最後なんだなと、じわじわときて泣きそうになっている」と、目を潤ませながら話しました。

その後方では、日置、鹿児島、姶良が激しい2位争い。
日置の鹿児島女子高校3年・小園がスパートをかけ、実業団選手を抜き2位でタスキをつなぎます。この時点でトップ出水との差は30秒以上。しかし、今年の大会はこれで終わりません。

(5区で快走! 区間賞の走りで先頭に立った 姶良・蓑毛)

続く5区では初出走となる姶良の鹿児島女子高校2年・蓑毛が快走。区間賞の走りで30秒以上の差を埋め先頭に立ちます。そして、その蓑毛の後ろにつき2位に上がったのが、オリンピック出場などを経て、10年ぶりに霧島路に戻ってた、鹿児島チーム・鹿児島銀行の上原美幸。「鹿児島に帰ってきて『上原元気か?』と声をかけてもらえたことが、つらい時期を乗り越える力になり、復活の兆しが見えてきている。感謝が伝えられる走りができたと思う」と、10年ぶりの女子駅伝を振り返りました。

(Vサインでゴール! 姶良は連覇で最多15回目の総合優勝)

第5中継所、1位姶良、2位鹿児島、7秒差でタスキをつなぎ最終6区へ入ります。
姶良のアンカーは、京セラのルーキー森山。けがを乗り越え霧島路に戻ってきた森山は、2位鹿児島との差を広げそのまま先頭でフィニッシュ。1時間10分22秒で2年連続・最多15回目の優勝を果たしました。

【競技結果】
総合優勝 姶良 1時間10分22秒
2位   鹿児島1時間10分52秒
3位   出水 1時間11分17秒
4位   日置 1時間11分49秒 Bクラス優勝
――――――以下Bクラスーーーーーーーー
5位   肝属 1時間13分20秒
6位   川薩 1時間14分43秒
7位   川辺 1時間16分33秒
8位   熊毛 1時間16分49秒
――――――以下Cクラスーーーーーーーー
9位   曽於 1時間17分34秒 Cクラス優勝
10位  大島 1時間17分55秒
11位  伊佐 1時間18分03秒
OP   指宿 1時間21分11秒 ※指宿はオープン参加

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