薩摩の教え

郷中教育の「詮議」①~加来耕三さんインタビュー その3

明治維新から150年の今年、維新の力を生んだ「薩摩の教え」を改めて皆さんと共に学んでいるこの番組。火曜日から4日間にわたって、先日鹿児島にいらした歴史家の加来耕三さんのインタビューをお送りしています。
昨日は、地域や藩が一丸となって、みんなをまとめていける優秀な人材を育成する仕組みが「郷中教育」だった…というお話でしたが、今日はその続きをどうぞ。


 

これは二才のみならず、藩主にとっても同じ。
よく言われる言葉「薩摩藩にバカ殿なし」というのがある。何故か?

それは、郷中教育の中にある「詮議」のおかげ。藩主も家老からやられる、例えば・・・

家老:「あなたは敵討ちをするため全国を回っている。ようやく敵を見つけた時、あなたは時化の海の中で、その敵に助けられた。さあ、どうするか?」

詮議は即答できないといけない。つまり、常に頭を使っていないといけない。
明治維新における薩摩藩の強さの秘訣は、「反射神経」。常にテキパキ動く。

今の質問の答は・・・「助けてくれたことに対してはきちんと礼を言う。そして、その上で、正々堂々と勝負を挑む(相手に切りかかる)」

これが詮議であり、郷中教育の重要なポイント。これを、藩主はもちろん、子供たちに対しても行っていた。

 


加来耕三さんのインタビュー、明日もお楽しみに。

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