薩摩の教え

郷中教育38

今週も、薩摩の青少年教育「郷中教育」をご紹介しています。

郷中の組織は、年齢別に「稚児ちご」、「二才にせ」、「長老おせんし」に分けられ、更に6・7才から10才までを「小稚児こちご」、14・5才までを「長稚児おせちご」と区分。
先日から、小稚児の遊びをご紹介していますが、今朝は、戦を想定した「馬追い遊び」をご紹介しましょう。

 

「馬追い遊び」は、毎年四月に催されていた馬遊びに似たもので、薩藩さっぱん旧伝ぐでん集 巻の三』には、
『吉野御馬追おうまおいには牟礼むれ落として 馬乗り牟礼むれより走下はしりくだるとあります。

 

そして、薩藩さっぱん年中行事』にも馬追いの記録があります。
薩藩さっぱん年中行事』は、明治2年ごろ、伊地知いじちしゅんさんが記したものですが、その中には、
「日は決まっていないが、四月中に有名な吉野の馬追いが催される。
これは恐らく鹿児島独特の行事と思われるが、藩庁はんちょうの催しで 吉野の原に放牧してある馬の群れ メス馬だけでも千頭位はいたろう。
その中から二才馬にさいばだけ離して取る行事である・・・云々」とあります。

 

この続きは、また明日。
では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日めにっごわんそ!

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