今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介しています。
これまでもお伝えしていますように、薩摩の朝鮮の役出征に伴い、鶴丸城下の風紀は大いに乱れ、留守番役の新納忠元は、これを憂えます。
そこで、かつて日新公が創設した組織『咄』にならって、新たな組織『二才咄』を作ります。
そして、その組織に属する若侍が日頃守らなければならないルールを決め、それを『二才咄格式定目』と名付けました。
『二才咄格式定目』は、全部で10カ条あります。
現代語訳でいくつかご紹介します。
一、 まず、武道を修練せよ。
二、 いつも武士道について討論せよ。
三、 よその人とは用件外の長話(無駄話)をするな。
四、 組織内では十分に話し合いをせよ。
五、 友だちであっても悪口を言うな。
六、 わからないときは自分勝手な行動をせず、話し合って行動せよ。
などがあります。
このように、日常守らねばならない規約を定めた『二才咄格式定目』は、青少年の日常の実践項目となりました。
なお、平成22年11月に伊佐市では、新納忠元の偉業を顕彰し、「新納忠元 没後400年記念祭」を開催し、忠元神社に『二才咄格式定目』の石碑を建立しています。
では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日ごわんそ!