薩摩の教え

郷中教育17

昨日お話したように、幕末、薩摩とイギリスの間に入って様々な便宜を図ったのは、イギリスの商人 トーマス・グラバーでした。

例えば、鹿児島市吉野町磯にある「異人館」。
こちらは、グラバーがイギリスと薩摩を仲介して建設したものです。
「異人館」と言えば、「鹿児島紡績所」の工場の指導者として招へいしたイギリス人の宿舎で、幕末・慶応から明治初期における洋風建築として極めて貴重な建造物です。

 

ところで皆さんご承知の「ボーイスカウト」と呼ぶ組織は、イギリスのパークス卿が薩摩の郷中教育を知り、それをヒントに創設したと伝えられます。
そこで薩摩とパークスとの関わりを「薩藩さっぱん海軍史」からご紹介します。


 

『イギリスの商人 グラバーは、イギリス公使 パークスに薩摩訪問を薦めます。
そのすすめに従い、パークスは、152年前の慶応2年7月27日 午後1時頃、イギリス軍艦 プリンセス・ローヤル号 サーペント号、そして、サラミス号の3隻で来鹿、鹿児島港にいかりを下ろします。

と同時に薩英戦争で活躍した薩摩の砲台が礼砲15発を発砲。
これに応えイギリス軍艦からも礼砲21発。

 

そんな中、パークス公使は、夫人を引き連れて上陸。
これまで外国人を見たことの無かった鶴丸城下の住民・数千名が、鹿児島市の磯に建立されていた良永りょうえい寺へ向かうパークス夫妻を歓迎したと言います。
薩摩側は、フルーツ・シャンペン・ビールで夫妻を歓迎した』

と記されています。

 

まさか、江戸時代の末、薩摩にもビール・シャンペンがあったとは・・・!?
続きは、また明日。

では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日めにっごわんそ!

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