薩摩の教え

西郷南洲遺訓 第14条「会計の大原則」

明治維新から150年の今年、維新の力を生んだ「薩摩の教え」を改めて皆さんと共に学んでいるこの番組。今週も、西郷さんが遺した教え「西郷南洲遺訓」の中からご紹介しています。

今日は第14条「会計の大原則」です。


会計出納は、すべての制度の基本であって、あらゆる事業は、これによって成り立ち、秩序ある国家を創るうえで、一番重要なことであるから、慎重にしなければならない。

その基本をいうならば、「収入の範囲内で支出を抑える」という以外にはない。

全体の収入の範囲で事業を行うように制限し、会計の総責任者は、一身をかけてこの制度を固く守り、定められた予算を超えないようにしなくてはならない。

もしそうではなく、その時々の事態に任せ、予算の枠を緩やかにし、支出を優先してそれにあわせて予算を組んでしまえば、結局国民から重い税金を徴収するほかなくなってしまうであろう。

そうなれば、たとえ事業は一時的に進むようには見えても、国力が疲弊し、ついには破綻、救いがたい事態を引き起こすことになるであろう。


昨日に続いて税金と国家予算についての内容ですね。
西郷さんは「歳入以上の支出を予定するな」という非常にシンプルな考え方を主張しています。

当たり前ではありますが、国の財政を考える上では難しく、今の日本でも実現が不可能な状況になっています。
だからといって支出を優先して、それに合わせ予算を組んでしまえば重税につながる。
それは国力の疲弊につながり、ゆくゆく取り返しのつかない事態になると西郷さんは懸念しています。

モノや情報があふれるこの時代、私たちも改めて「何が大切で、何が必要なのか。」
西郷さんの目線や考え方を吸収していくことが大切かもしれませんね。

来週も、西郷南洲遺訓から、西郷さんの教えをご紹介して行きます。

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