薩摩の教え

遺訓に見る「西郷像」に至るまで~加来耕三さんのお話④

明治維新から150年の今年、維新の力を生んだ「薩摩の教え」を改めて皆さんと共に学んでいるこの番組。いろは歌、郷中教育・・・と来て、今週からはいよいよ「西郷南洲遺訓」にはいりました。

まずは導入篇ということで、今週は、歴史家の加来耕三さんにお話を伺っています。

 

みんな勘違いしているが、西郷がいつ死にかけたか…というと、月照との入水の時ではない。その後、2回大きく島流しになっている。

1回目の奄美は、安政の大獄からかくまう為。藩は給料も出している。西郷も愛加那と出会い、家族も持ち、ここでいいかな・・・という気持ちも。

ところが2回目の島流しは、まず(家老連中が決めた)徳之島に流されたものの、久光が「手ぬるい!」ということで、もっと遠い沖永良部島に遠島に。
そこでの生活は想像を絶する厳しいもの。天井が低く壁もない一坪の格子に、麦飯と焼き塩と水のみ。そこで座禅を組んでいることしかできなかった。

久光に殺される(切腹の命が下る)と思っていた西郷は、自分自身を過酷な状況に追い込んだ(食うものも食わず、ずっと座っていた)。
ここで、彼の世界(金も名誉も地位も要らない・・・という)が開けたのだと思う。。。

 

明日もどうぞお聞きください。

遺訓の持つ意義、西郷の心境~加来耕三さんのお話③前のページ

遺訓を読む時の心得~加来耕三さんのお話⑤次のページ

関連記事

  1. 薩摩の教え

    西郷南洲遺訓 第7条「策を弄して手に入れた成功はいずれは敗れる」

    明治維新から150年の今年、維新の力を生んだ「薩摩の教え」を改めて皆さ…

  2. 薩摩の教え

    西郷が遺した漢詩「耐雪梅花麗」

    昨日まで、西郷さんの教えを書き記した「西郷南洲遺訓」から毎日一つずつ遺…

  3. 薩摩の教え

    郷中教育8

    先週から薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介しています。昨日…

  4. 薩摩の教え

    西郷が遺した漢詩「早起開扉望桜峰」・「武村卜居」

    西郷南洲遺訓に続き、今週は、西郷さん自身が詠んだ「漢詩」をご紹介してき…

  5. いろは歌

    いろは歌「も」(45番目の歌)

    今日は、いろは歌の45番目の「も」の歌をご紹介します。諸々の 国や所…

  6. 薩摩の教え

    西郷南洲遺訓 第21条「己に克つ」(前半)

    「西郷南洲遺訓」から、今日と明日は2日にわたって、「敬天愛人」という言…

PAGE TOP