いろは歌

いろは歌「り」(9番目の歌)

今日は、いろは歌の「り」の歌をご紹介します。

ほうも 立たぬ世ぞとて ひきやすき こころこまの 行くにまかすな

まず、言葉の説明から…

  • ほうも 立たぬ世」とは、ほうの道理も通じない。更に法律も通じない、乱れた世の中を意味します。
  • 「心の駒」とは、大まかに言って、心のこと。
  • 「ひきやすき」とは、怠け・わがまま・気ままな暮らしをしやすいと解釈されます。
ほうも 立たぬ世ぞとて ひきやすき こころこまの 行くにまかすな

歌全体の意味です。

道理も通らず、法律も守られないような乱れた世の中だからといって、安易に心のままにわがまま・勝手をしてはいけないといったおしえです。


日新斉じっしんさいの生涯は、真如しんにょの玉を磨くことにあったと伝えられます。
真如の玉の「真如」とは、仏語ぶつご御仏みほとけの教えのことを言い、ありのままの姿、永久に変わらない心理を指します。
つまり、「ありのままの姿が大切なのだ。決して勝手放題してはいけない」と伝えているのです。

今日はとても難しいおしえでしたけれど、私たちの祖先の薩摩隼人は、日新斉の残された言葉を日常の暮らしの中で、「柱」として生きて来たようです。

ほうも 立たぬ世ぞとて ひきやすき こころこまの 行くにまかすな

この歌 あなたの明日のお役に立てれば幸いです。
それでは、また明日、元気にお会いしましょう。毎日めにっごわんそ!

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