石倉がにぎわった時代
今週は、鹿児島市のウォーターフロントにある、石倉の歴史を大切にしたいという皆さんが登場する。
トップバッターは、橋村健一さん(81歳)。
今は、観光スポットになり、素敵なカフェに姿を変えているところもある石倉。橋村さんは石倉が本来の姿、倉庫として使われていた頃を知っている。
今から100年以上前に起こった桜島の大正噴火。この時、石造りが丈夫で、保管場所として素晴らしいということになった。その後、盛んに作られるようになったという。海沿いの道路に、一キロほど石倉が並んでいた。
橋村さんが倉庫に興味を持ったのは、60年ほど前、教員として働いているころ。
当時は、蒸気機関車が走っていて、鹿児島駅から港まで線路を延長して、貨物列車に船が運んできたものを積む。貨車に積んできたものを、船に積む。そして、港に下ろされたものは、石倉に運ぶという光景が見られた。
今では想像できないが、全てが人力で行っていた。
「機関車の前には旗を振る人がいて、皆さんが働くそのあたりは、真っ黒い煙がもうもうとしていました。倉庫業に従事している人たちは法被姿で、躍動感そのものでした」と橋村さん。
桜島に関する本も出しておられる橋村さん、現在次の本も準備中だ。
80歳を超えてもなお、故郷の歴史を後世に残すために、元気一杯だ。
海童が行く 月~金 AM10:40~放送