【#1】昇文堂 神田昇さん
この4月からスタートしました新コーナー!
「日本を元気に!あなたの街のささえびと」♪
担当レポーターは引き続き私、
MBCラジオレポーターの鶴園直子です。よろしくお願いします!
このコーナーでは、「私たちの日常を支える人」すなわち“ささえびと”。
地元や地域、街を盛り上げ、元気にしようと頑張っている“ささえびと”をご紹介します。
さて記念すべき第1回!!
4月 この春から新生活が始まるという方も多いと思います。
今日はある意味、そんな新生活を支える人、応援する人をご紹介します。
今回のささえびとは、
枕崎市千代田町で印鑑屋さんを営む 昇文堂 のご主人、神田 昇さん です。
神田さんは、印章彫刻の1級彫刻士の資格を持つ、この道66年の印鑑職人さんです。
新生活の時期、今お忙しい時期です。
近隣のお客様で、主に子供さんの旅立ち(進学・就職)で持たせる親御さんが多いんですって。
また、以前神田さんのお店で作ってもらったお客さんが印鑑を気に入ってくださり、永く愛用しているので、
子供にも持たせてやりたいと、訪れる方もいらっしゃるのだとか。素敵ですねー。
そもそもどうして印鑑職人の道に?
好き好んで選んだ道ではなかったそうなのですが、
お父様が印鑑職人さんだったので、自然と同じ道を歩いているそう。
今ではこの道に進んでよかったと思うし、人の役に立っているので、とても楽しいそうです。
一口に印鑑といってもいろいろありますが・・・。
今のハンコは機械彫りが中心で、同じ印影のものが多いが、神田さんは手彫りにこだわっていらっしゃいます。
お父様の時代から受け継ぐ、昔ながらの手彫りの印鑑です。
また10数年前からは、
薩摩つげの枝を、木の皮や枝の形も、原型のまま活かして作る印鑑が、
デザインの面白さと、2つと同じものがないとあって、口コミで人気に。
実は私も13年前に、この薩摩つげの印鑑を彫って頂いたんです。
手に取ると、何とも温かみを感じる手彫りの印鑑。印面はお見せすることが出来ませんが、
とてもやさしくて、柔らかな文字。
私の宝物です。
文字のデザインから、字入れ、彫刻、仕上げまで、全てお1人でされています。
デザインを考えるだけで、1日かかることもあるとか。
手間暇かけて、丁寧に作って下さいます。
手彫りにこだわる
機械彫りだと、どうしても同じ形の印鑑になってしまう。
それではハンコの意味がないのではないかと、神田さん。
同じものが2つとない、唯一無二の印鑑に・・・。
やりがいを感じることは?
気に入って長く使っていると聞いた時、
子供にもいいハンコを持たせてやりたいといわれた時、うれしいと感じるそう。
彫刻する時、お客様の顔や、声を思い浮かべて、
このお客様の役に立つんだと思いながら彫刻を進める時が幸せなのだと・・・。
この気持ちが、神田さんが作る原動力にもなっているのでしょうね。
皆さんの新しい節目の時を、印鑑を通して「がんばれー!」と応援してくれているよう・・・。
これからも素敵な印鑑を作り続けて下さい!
神田さん、ありがとうございました!