子どもの心にふれる絵~ファンタジーの王様 武井武雄展
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山口県の周南市美術博物館で開催中の
『ファンタジーの王様 武井武雄展』(~2/18(日))について
学芸員の松本久美子さんにうかがった。
武井武雄は、明治27年長野県に生まれた。
東京美術大学(現在の東京芸術大学)を卒業し、
戦前は、児童雑誌「コドモノクニ」の挿絵などに携わり、
戦後は絵本「チャイルドブック」や「キンダーブック」など子どものための絵を数多く描いた。
「童画」という言葉を自ら生み出した。
しかし武井は、幼少期は体が弱く、家の中で寝ていることが多かったという。
友人も少なかったため、
「ミト」という妖精を創造し、一緒に遊んでいたというエピソードもある。
作品は、水彩やクレヨンを使って、美しく緻密に描かれている。
見る人が想像力をかきたてられ、ストーリーを膨らませていく・・・。
展覧会には、“本の宝石”と呼ばれる『刊本作品』をはじめ、
版画や詩、童話、武井がデザインした玩具など約240点が展示されている。
特に、『刊本作品』の中には、古代エジプトで紙の材料として使われた
パピルスという植物を育てることから手掛け、
制作に4年もの歳月をかけたという貴重なものもある。
他にも、『EKABO号』というタイトルの作品は、逆に読むと『OBAKE』となり、
その絵の中には“おばけ”がたくさん描かれているというユーモア溢れる作品も並ぶ。
「子どもの心にふれる絵」の創造を目指し、探究し続けた武井武雄の作品にふれて
“童心”にかえってみたい。
開館時間:9時30分~17時
休館日:月曜日 (2/12(月)は開館 翌2/13(火)休館)
観覧料:一般1000円、大学生:800円、18歳以下:無料 (常設展観覧料込み)
問い合わせ:0834-22-8880(周南市美術博物館)
1月26日11時40分ごろ放送「たんぽぽ倶楽部」たんぽぽお出かけ隊 より