ととナビvol.376 カンテンダコ
鹿児島には「たかえび漁」があります。
薩摩半島の沖の水深400m前後の深海で行われる底曳網漁で、たかえびはもちろん、「めひかり」と呼ばれるアオメエソなどのほかにも、雑多ないろんな魚が網に入ります。
でも、その多くが海に捨てられているのが現状。
大富先生たち「かごしま深海魚研究会」は、そういう魚の中からおいしいものを探して、ゆくゆくは普通に流通するようにしたいと考え、お店でのメニュー展開を行っています。
大富先生:「私の研究室では南さつま市野間池のたかえび漁の漁船が、ふだん獲れても海に捨てているのはどんな魚種で、どのくらいの量なのか、そして味はどうなのか、ということを調べています。」
いつもは捨てている魚を箱に入れて持ち帰ってもらうんだそう。
その中にはけっこうおいしい魚やエビ、イカ、タコなどもいるんですって。
大富先生:「今日は、そんな中で「食べるのに苦戦した生き物」を紹介しようと思います。」
大富先生が苦戦したなんて、相当なゲ〇モ〇??…これです☟
その名も カンテンダコ
な、なんじゃこりゃ~
大富先生:「タコの仲間です。でも、タコというよりは寒天かゼリーみたいですよね?。深海を漂っていて、持ち上げると体が崩れて切れてしまうので、入れ物に入れて運ばないといけないんです。」
まずは刺身で食べようとしました。
大富先生:「切り身にしました。そうすると、あのミズウオと格闘したときのことがよみがえってきたんですよ。。。」
左がミズウオの顔 右がミズウオの刺身です(水浸しなのがわかりますか?)
そして、このカンテンダコも、切った先から水がしたたり出てきて・・・
お皿に盛るとこんなかんじ~☟
何と涼しげな感じなんでしょう(水浸し)?
大富先生:「でも口に入れると、・・・食べ物ではないことがわかりました。」😨
それでも、懲りずに煮付けも作ったそうです。
すると・・・縮みました😨😨
大富先生:「口に入れると、・・・やわらかいゴムで作ったマシュマロといった食感。でも、かみ切ることができない。味は、・・・ありません。久々に5段階評価の1の生き物に遭遇しました。」
結論:「カンテンダコは(そこまでして)食べる必要のない深海生物です」