ととナビvol.373 バケアカムツ
先週紹介した魚・ハゲヤセムツは、「とてもかわいそうな名前の魚」の第1弾だったんですが、
今日は「かわいそうな名前の魚」の第2弾。
その名は、 バケアカムツ
ハゲではなくバケ、ヤセではなくアカ。名前からすると、先週の「痩せてハゲて…」よりは、幾分か、かわいそうさがうすらいだ感じ。
こんな魚です☟
(あら、なかなか堂々としていますね)
大富先生:「でも、今日の魚はかわいそうというよりも、名前を付けた人が勘違いして付けてしまったんじゃないかという魚です。」
今週のバケアカムツ。「アカムツ」と付いていますが、アカムツといえば別名「のどぐろ」。有名な魚ですよね。しかも、鹿児島の海にもいる深海魚です。つまり、鹿児島の「うんまか深海魚」の一つです。
それが「ばけ」た魚? 「なんとかムツ」という名前の魚はたくさんいますが、基本的にはムツの仲間ではないんです。アカムツはホタルジャコ科の魚。ホタルジャコは愛媛のじゃこ天の高級な材料になる魚ですが、錦江湾にもいるというお話を前にしましたね。
バケアカムツはアカムツとも違う仲間で、実はフエダイ科。鹿児島で「ちびき」と呼ばれるハマダイに近い魚。
・・・ということは、高級魚!
大富先生:「この魚はめったに獲れないとても希少な魚なので、まだ情報が少ないんです。でも、私が名前を付けるとしたらバケアカムツにはしませんね。赤いのでエンゼルスのオオタニアカムツか・・・。」
深海魚は一年中が旬で、季節によって味の良い悪いというのがあまりありません(それよりも個体による違いの方が大きいよう)。
大富先生は、過去に2回バケアカムツを食べたそうですが、
そのうちの1匹は、今まで食べた1200数十種類の魚の中で1番か2番の絶品だったそう!
それがこの塩焼きだ! ☟
(皮がパリパリでおいしそう!身は脂がのってますね~)
大富先生:「名前は「うんまか赤い深海魚」でいいです」
・・・だそうです。